クリスマスイブの22時ごろは心筋梗塞が起きやすい!? 英医学誌のクリスマス論文特集が興味深い
ほかにも、「クリスマス休暇中の体重増加を防ぐには?」「生物医学文献で絵文字を使用すべきか?」など、ユニークな切り口の論文が多数掲載されています。
「クリスマスイブは心筋梗塞の起きる可能性が高い」とする調査結果を、スウェーデンの研究チームがイギリスの大手医学誌「The British Medical Journal(BMJ)」で発表しました。遅い時刻ほどリスクは高く、22時ごろがピークとのことです。
心筋梗塞の主な原因はストレスや過剰な運動、不摂生など。自然災害や戦争、株式市場の変動やスポーツイベント、祝日の祭りなども、間接的な要因になると先行研究で指摘されていたことから、研究者は検証のため調査を始めました。
調査対象は、1998年から2013年にかけて心筋梗塞の登録システムに蓄積された、発作に関する報告約28万件。ここからクリスマスや新年、夏至祭といったスウェーデンの祝日と、同国のサッカーチームが国際試合を行った日を抽出し、発作の起きやすさを平時と比較しました。
その結果、クリスマスおよび新年の休暇中は、心筋梗塞リスクが上昇していると判明。特にクリスマスイブは平時の約1.4倍と、突出した数値が出ています。なお、サッカーの試合については、心筋梗塞との関連性がみられなかったとのこと。
研究者はクリスマスイブにリスクが高まる原因について、「感情が激しく動きやすいことが影響するのでは」と推測。正月については、パーティーでの暴飲暴食や大みそかの睡眠不足などを要因として挙げました。あくまでも観察研究であり、病気との因果関係は断定できないものの、特にリスクが高いと出た75歳以上の高齢者においては、祝日が発作のトリガーとなりうるとしています。
ちなみに、この論文は「クリスマス特集」として掲載されたもの。BMJは硬派との定評がある医学誌ですが、クリスマスシーズンになると、しゃれの効いた論文の特集が恒例となっています。ほかにも「クリスマス休暇中の体重増加を防ぐには?」「生物医学文献で絵文字を使用するのはアリか?」といった、ユニークなテーマを真剣に研究した論文が公開されています。
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