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ゲーム保存協会、20世紀のPCゲーム6300作を一般公開 貴重な作品を実機上でプレイ可能

資料を維持するために、利用者には団体への支援や、研究など閲覧理由の明示が求められます。

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 NPO法人のゲーム保存協会が、「ゲーム・アーカイブ」を11月25日から一般公開すると発表しました。東京都世田谷区の本部に所蔵された2万以上の資料のうち、20世紀のPCゲーム6300作を公開します。


ソフト 「ラストハルマゲドン」や「ロマンシア」など、貴重な資料が

 シャープのMZシリーズや富士通のFMシリーズなど、70〜90年代の家庭用コンピューターで動くゲームを、資料として実機とともに提供。ソフトは磁気媒体でハードも旧式という脆弱な資料を維持するうえで、閲覧にはいくつかの制限が設けられています。まず、利用者は可能な限り同協会へのサポーター登録をすること(年会費として個人は1口3000円、団体は1口1万円)。また、利用予約時には資料を指定のうえ、「論文や記事を執筆するための調査」といった閲覧理由の明示が必要となります。


メディア 資料のほとんどが、テープメディアやフロッピーディスクなど、保全の難しい磁気媒体

 2011年に設立した同協会は、ゲームや関連資料を図書館や博物館と同じように展示・貸し出しできる環境作りを目指して活動してきました。2015年からは所蔵する雑誌や書籍のうち、国会図書館などにもない資料を含む2200冊以上を公開しています。


蔵書 『月刊マイコン』や『ログイン』、『Oh!MZ』など、往年のPC雑誌を収蔵

 古いコンピューターゲームは収集も修復も困難で、ゲーム・アーカイブはゲーム史の研究や、クリエイターが過去に学ぶうえで重要な取り組みといえます。ゲーム保存協会は今回の一般公開はあくまでも最初の一歩と位置付け、今後も資料の追加や保存作業を続けると述べています。


(沓澤真二)


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