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「インスリン打たないと死」 漫画家が自身の病気を描いた「1型糖尿病レポ漫画」が壮絶

注射か、死か。

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 別冊少年マガジンで『鉤月のオルタ』を連載する麻日隆さん(@ryuuasahi)が自身の病気について描いた『1型糖尿病レポ漫画』が、大きな反響を呼んでいます。4年半前から患っているというこの病気は名前こそ“糖尿病”ではありますが、「原因不明の不治の病」とのこと。




鉤月のオルタ 麻日隆 1型糖尿病レポ漫画 1ページ目:病気について

 “糖尿病”全体の90%以上を占める遺伝や生活習慣が原因の糖尿病は「2型糖尿病」と呼ばれ、薬や体質改善により治療できます。一方、麻日隆さんが患っている「1型糖尿病」は免疫疾患によるもので、突発的に誰でも発症する可能性がある原因不明の不治の病とのこと。

 「1型糖尿病」の人は栄養を吸収する「インスリン」というホルモンが作れないため、1日4回以上注射をして外から体内に取り入れなければなりません。もしこの注射を打てなくなると、それは死を意味します。まさに、「注射か、死か」。


鉤月のオルタ 麻日隆 1型糖尿病レポ漫画 2ページ目:病気についてと自身のこと、今後のことなど

 また、普段から慢性的、または急激な高血糖からさまざまな合併症が起きる可能性があり、場合によっては腎不全、失明、下肢切断などに発展することもあるそうです。また、日常的に起こる低血糖からは、震えや動悸、意識混濁、最悪死に至ることも。

 いつ悪くなるかわからない不安から、今では「いつまで漫画が描けるか分からないので、1日でも長く漫画を描いていたい……」という思いで描いているそうです。

 1型はまだ知名度の低い病気であることから、麻日隆さんは「『糖尿病』というイメージの先行で自分の病気のことを言い出せずにいる人もたくさんいるかと思います」「学校やカフェでインスリンを注射するのが普通のこと。そういう光景が見られる日を、そして医学が発展してこの病が完治する日が来ることを心待ちにしているのです」と漫画のなかで語っています。


鉤月のオルタ 麻日隆 1型糖尿病レポ漫画 3ページ目:発症時のこと


鉤月のオルタ 麻日隆 1型糖尿病レポ漫画 4ページ目:告知を受ける

 また、自身が発症したときのことについて、よく足がつる、トイレが近くなる、といった糖尿病の症状が出ていたにもかかわらず、さまざまな要因から気付けなかったとのこと。もし似たような症状を1つでも感じている方は今すぐ「糖尿病」で検索することや、入れなくなる前に健康保険に入ることを推奨しています。

 同漫画は、「1人でも多くの人に知ってほしい」という思いからTwitterに投稿したとのこと。ネット上では同じ病を抱える人たちから、「一緒に頑張りましょう」「もっと多くの人に知ってもらいたい」といった声が多数寄せられるなどしています。

 なお、この『1型糖尿病レポ漫画』は、12月9日発売の別冊少年マガジン1月号にも掲載されます。

画像提供:麻日隆さん



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