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日本一客が来ない動物園「東筑波ユートピア」がクラウドファンディング イノシシ牧場のため4000万円目指す

6日連続で来園者数がゼロだったこともあるという東筑波ユートピア。

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 クラウドファンディングサイトのMakuakeで“日本一お客さんが来ない動物園”といわれる「東筑波ユートピア」がイノシシ牧場の建設を目指してクラウドファンディングを開始しました。目標金額は4000万円。

【訂正:6月30日20時50分 目標金額を3500万円としていましたが、4000万円の誤りでした。お詫びして訂正いたします】


イノシシ 以下、画像はMakuakeより

 6日連続で来園者数がゼロだったこともあるという東筑波ユートピア。このままでは閉園せざるを得ない状況になり、暮らしている動物たちは殺処分される可能性もあるといいます。

 そこで、動物園コンサルタントの田井基文さんのアイデアを借り、動物園再生のために企画されたのがイノシシ牧場の改築。動物園のコンセプトを明確に打ち出すため、イノシシを間近で観察でき、生態も学べるようイノシシ牧場をリニューアルすれば閉園の危機を免れることができるとしています。


イノシシ イノシシかわいい

 新しいイノシシ牧場では、直接餌を与えられる触れられる赤ちゃんゾーン、リアルなイノシシの住処に踏み入れられる住処ゾーン、イノシシの生態を学べる資料館ゾーンを設置予定。愛らしさはもちろん、攻撃的な面も含め、イノシシのことを詳しく知ることができそうです。


イノシシ 完成イメージ

 厳しい状況のなか、このクラウドファンディングにはどんな思いが込められているのでしょうか。園長の小川さんに現在の状況と園の将来について話を聞いてみました。



――客足低迷の理由は何だったのでしょうか。

小川: それは難しい質問ですね。今でも理由はよく分かりません。20年前までは、こんな山の中でも興味を持ってお客さんが来てくださっていましたが、時代の変化に追い付いていけなかったのが原因かもしれません。私の力不足です。

――借金もあるとのことですが、現在の経営状態は。このままだとどれくらい運営を続けられるのでしょうか。

小川: ここ何年か毎年赤字で、自費で何とか運営を続けています。閉園も考えなければいけないなと考えていたところに、なんとか持ち直してきた状況です。

――6日連続来園者数0の日もあったとのことですが、そのときはどんな思いでしたか。

小川: 仕方ない、というのが心境でした。動物園のある山は冬になれば道路が凍結して通れなくなります。どうあがいても自然には勝てません。お客さんが来てくれるのをただ待つしかできませんでした。

――もし閉園となった場合、動物たちはどうなるのでしょうか。

小川: 行き場がなくなってしまいます。引き取り先を探すほかありませんが、今いる動物のほとんどは他の所で受け入れできなかった子たちです。そう簡単に引き取り先が見つかるとは思えません。

 ですので、閉園だけはしたくないという思いがあり、後継者を探したり、お客さんに興味を持ってもらえるような策を常に考えています。

――クラウドファンディング開始にあたって、今の思いは。

小川: クラウドファンディングを知り、まだ復活の道が残されているということに、夢を与えてもらった気持ちです。この最後のチャンスに皆さまのご支援を何卒よろしくお願いします。



 支援のコースは1000円から30万円まであり、お礼のビデオメッセージ、動物への命名権、年間パスポートなどがリターンとして用意されています。


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