2000年1月1日に設立・業務開始したばかりのエンターテイメント市場をターゲットとした新会社「シリコンスタジオ」は,今日(1月5日),新会社設立に関する記者説明会を行った。ゲーム開発環境市場のシェア50%を目指すという。
シリコンスタジオの代表取締役社長には,日本シリコングラフィックス創設者である関本晃靖氏が就任した。同氏は日本SGI取締役との兼務となる。関本氏は,「個人の能力を引き出せる,自己の表現の場となる会社にしたい」と話す。
シリコンスタジオは,日本SGIの関連会社として設立され,日本SGIからの移籍社員を中心として30名の陣容でスタートしている。株主には,昨年話題となったソニー・コンピュータエンタテインメントのほか,CSK,ナムコ,ギャガ・コミュニケーションといったゲーム,マルチメディア関連メーカーが名を連ねている。ほかの出資会社は,エヌ・ケー・エクサ,住商エレクトロニクス,CRC総合研究所,クリーク・アンド・リバー社など。
シリコンスタジオは,「先進的なコンテンツ創出」「最適な製作環境の提供」「快適なネットサービスの提供」「Silicon Studio Association(後述)の運営」の4つを事業の柱としている。
今回の発表会で注目を集めていたのは,各種PCや異なるコンシューマーゲームマシンで共通化を狙うミドルウェアなど開発環境の提供だ。同社は「ゲーム開発環境において,50%以上のシェアを目指す」としている。ゲーム以外にもアニメやグッズ展開も見据えた大型権利ビジネスにも取り組むという。
さらに話題となりそうなのは,「Silicon Studio Association」(SSA)。これは「デジタルクリエイター時代を迎えるとともに,ゲーム機の高性能化に伴うコンテンツの枯渇」(シリコンスタジオ)といった新たなゲーム開発面の問題を解決するべく運営されるもの。
クリエイターやプログラマー,さらに企業を対象に情報収集やコミュニケーションする場を設けるなど,参加メンバーとともに実際のビジネスに向けて協業していく計画。
仕事やプロジェクトの紹介,著作権管理やビジネス代行によって,人材の発掘や流通の促進を狙う。このSSAから生まれる良質の新コンテンツやビジネスの登場が今から楽しみだ。
[原 毅彦,SOFTBANK GAMES]
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