セガは本日(10月27日),今後の経営戦略について発表を行った。「ほかのゲームコンソール機にコンテンツの提供」など,センセーショナルなリリースが業界を震撼させている。
セガが柱とする戦略は,コンテンツ,プラットフォーム,アミューズメント,そしてネットワークの4分野。この4つ分野での戦略を生かしつつ「世界一のネットワーク・ゲーム・サービス・プロバイダー」を目指していく。
特に注目されるのはコンテンツ戦略。「既存のソフト資産の活用とともに,画期的なネットワークゲームやコンテンツを供給するハードの多角化を進めていく」(セガ)という。
セガによれば,この戦略は3つのステップを経て推進していく模様。
第1ステップは既に実行中で,PCや携帯など既存プラットフォームへのコンテンツ供給だ。Winゲームはもちろん,iモード向けなどにセガがゲーム等を供給しているのは,SOFTBANK GAMESやドリームキャストマガジンで既報の通り。
第2ステップでは,セットトップボックスや次世代の携帯へDCプラットフォームを組み込んだ形でコンテンツ供給を行うというもの。後述のDCアーキテクチャの1チップ化などを経て,さまざまな形のDCマシンが開発されることになりそう。
そして,「ほかのゲームコンソール機へのコンテンツ供給を推進する」という第3ステップは,業界の再編成をも想像させる。ただし,ほかのハードの市場などをじっくり考察してから,というセガのコメントもあり,早急に実現するものでもないようだ。
また,プラットフォーム面では,Dreamcastを「モデムを内蔵したネットワークゲーム機」という考えのもと,事業の方向をDCフォーマットをマルチに対応させ,“端末事業”から“アーキテクチャの拡張事業”へとシフトしていく。
セガからのリリースは,DCアーキテクチャの1チップ化,PCメーカーやセットトップボックスメーカーなどへのDCアーキテクチャの供給,さらにはネット端末やAM分野への提供などを具体的な事業として挙げている。
つまり,ほかのゲーム機にソフト供給がはじまったとしても,セガはDreamcastを見放すわけでも,捨てるわけでもなく,さまざまな形態で今後も供給していくことになるのだ。
[原 毅彦, SOFTBANK GAMES]