本日(1月31日)開催されたセガの記者会見では,既報の他社ハードへのソフト供給以外にも,同社特別顧問の香山哲氏から,さまざまな収益回復プランが明らかにされている。
まずは,PCおよびモバイルへのソフト供給。既にSEGA PCブランドで多数のWin用ゲームをリリース,i-modeコンテンツも発表されているが,「今後さらにインターネットの急速な普及に伴い,PCソフトやモバイルコンテンツの需要は大きく膨らんでいくと考えている」とし,さらなる積極的な展開を図る予定だ。
また,ゲーム周辺コンテンツ事業の強化についても触れられた。関係会社であるトムスエンターテイメント(アニメ制作の東京ムービー)や「プーチ」で知られるセガトイズなどと協力し,映像ソフト販売事業やキャラクターを使った新しいコンテンツビジネスを創造していくという。
さらにDCハード生産中止の理由の1つとして考えらている,セガの「価格洞察力やユーザーへのソフト訴求力の弱さ」(リリースより)を反省し,マーケティングの強化も図っていくことも香山氏から宣言されている。
AM事業&ネット事業
一方で好調のアミューズメント事業面については,非効率・非採算性店舗の閉店が完了していることに加え,大人気の「ダービーオーナーズクラブ」のような新機軸のアーケード専用ゲームの開発を進めていく。現在,3〜4のプロジェクトが進行しており,AM事業でのトップを維持していく意向だ。
さらに,「PSO」などで他社よりも先行していると思われるネットワークゲーム事業は,さらに積極的な取り組みが決定。インフラや各種サービスの基盤整備への投資については今期でほぼ完了し,今後の投資は抑制され,コンテンツに関わるものに限定していくという。
一方で,ネットワークゲームの投入環境については,他社との提携等によってより充実したものを用意していく計画だ。その1つとして,ソニー・コンピュータエンタテインメントとの間で「ネットワーク対応のアプリケーションやサービスおよび将来のブロードバンド対応に関し相互に協力を検討する」との合意のもと,具体的な話し合いに入っていることも明らかにされている。
なお,これら収益回復策を実行するに当り,マネージメント強化を図るため,取締役会において香山氏が2月1日付で共同最高執行責任者(CO-COO)に就任することを決議したことも発表されている。
[SOFTBANK GAMES]