E3開幕を目前に控えた5月16日,ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は,リアルネットワークス,マクロメディア,シスコシステムズの3社との提携を発表した。
まず,リアルネットワークスとの提携により,SCEは「RealPlayer8」を中心としたリアルのクライアント技術を,PS2用の開発キットに提供する。これにより,ゲーム開発者はストリーミング配信されるゲームや,ビデオコンテンツの再生機能を持ったゲームなどを開発できるようになるという。また,提携にはSCEが開発した「Dynamic Network Authentication System」(PS2用認証システム)の技術が,リアルネットワークスの「RealSystem iQ」と呼ばれる,セキュアなコピー管理システムを構築するための技術群に対して供与されることも含まれているという。
また,マクロメディアとは,同社のベクトルグラフィックアニメーション技術である「Flash」について提携。E3において「Macromedia Flash Player on Playstation 2」をデモする。
さらに,SCEはシスコシステムズが開発したPS2用IPソフトウェアを発表する。このIPソフトウェアは,PS2のソフトウェア開発キットに組み込まれ,ゲーム開発者はブロードバンド対応のコンテンツを開発可能になる。当初は,シスコがSCEにIPv4対応のスタックを供給。その後,SCEIとシスコが共同でIPv4/IPv6デュアルプロトコルスタックの開発を行っていくとしている。
PS2の発表当時より,SCEはブロードバンドでのコンテンツ配信を視野に入れているとしていた。既に発表済みのAOLとの提携も含めて,今回の発表は,その準備が順調に進んでいることを示すものだ。
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