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サクラ公録イベント後,田中公平氏に話を聴いた
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2001年7月9日 |
「サクラ大戦」BGMの公開録音を敢行した田中公平氏。前代未聞のホールにおけるオーケストラの公録とあって,さまざまな分野から注目を集めたイベントとなった。
指揮を終えた田中氏に話を聴いた。また,最後に本郷監督からもコメントをもらったぞ。
今回の(ファンを前にしてのBGM収録の)発案というのは,どなただったんですか?
田中:私です。世界で初めてじゃないですかね? 世界初ならやってみたかった。レコーディングの状況をファンの人に見てもらったら、みんなどんな感想を持つかも興味ありましたし。 最初は海外録音しようという話しもあったんですが,「サクラ」は日本(を舞台にした)のものなんだから,日本人でやりたかった。海外録音をするとだいたいホール録音になるので、同クオリティを実現するために,今回はホール録音を選びました。 はじめは既存のオーケストラでやろうと思っていたんですが,今まで「サクラ大戦」の音楽をレコーディングしていただいた方々への恩返しと思い,従来のスタジオミュージシャンの方に演奏していただきました。
今回ホール録音ということで、スタジオ録音とは異なった譜面だったのですか?
田中:ホール録音とスタジオ録音とでは、オーケストラの譜面作りは全く違っいます。 スタジオ録音だと小さな音でも、別に録音してますから,後からいくらでも大きくすることはできますが,ホールだとさまざまな楽器が一度に鳴るので,その辺りを考慮して,(譜面に)さまざま手を加えました。 オーケストラはいろんな音を書かなきゃいけないので,普通のスタジオ録音より倍の時間かかるんですよね。今回も毎日朝から晩まで書いて3週間くらいかかりましたね。
前例があまりないオーケストラの公開録音ということで,不安なことはありませんでしたか。
田中:不安だったのは各種ノイズの問題と、時間通りに録音できるかという2点でした。 ノイズについては,ファンがちゃんと注意を守ってくれると信じてました。携帯電話は1回鳴ったけどね(苦笑)。時間の問題のほうも、無事予定通り終って安心しました。
ラストの曲が「M36」というアナウンスされました。ということは全部で36曲あるということですか?
田中:そうですね。そのうちオーケストラは17曲となります。今日演奏した8曲は,流れがオーケストラコンサートのようになる様,選択しました。最初から戦闘のときの曲ばかりでも,おどろおどろしい曲ばかりでも,コンサートとしてはバランスがよくないでしょう?
最後にファンにメッセージを
田中:ゲームから始まった「サクラ」が,ついに映画まできました。さらに「4」へと続いていきます。今後とも「サクラ」の応援をよろしくお願いします。映画は12月ロードショウです。お楽しみに。
今回の公開録音の感想をお聞かせください。
本郷:こういったイベントをやろうと思う人は田中さん以外いないでしょうし,やる人も田中さんだけじゃないですか(笑)。(田中氏は)ファンへのサービス精神が満ち溢れた方ですよね。 「サクラ」は,音楽も人気の作品です。だから,映画の中でも音楽映画のようなシーンも創りました。従来のTVやOVAとは異なった音楽の使い方を楽しみにしていて欲しいですね。
田中:既にゲームやOVAで知られているBGMも使わっているけれど,監督としてはもっと違った曲をつけたかったかもしれないね(苦笑)。
本郷:いえいえ。(曲が完成されている)その分安心だし,ある程度完成している中にまた違った形のも出しやすいんですね。どんなようになったかは映画を見てのお楽しみということで(笑)。
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