この手は離さない……「ICO」完成披露パーティ

2001年11月5日

　ソニー・コンピュータエンタテインメントは本日（11月5日），プレイステーション2用「ICO」の完成披露パーティを開催した。

　パーティー会場となった渋谷のレストラン「ザ・ミュージアム・オブ 1999」は，まるでゲームの舞台である洋館のよう。会場内には米国から取り寄せたプロの手による「ICO」の絵などが飾られ，幻想的な雰囲気を醸し出していた。

　今回完成した「ICO」は，霧の中に閉じこめられた城から，少女と“手をつないで”逃げるアクションアドベンチャー。少女を連れ去ろうとする邪悪な影を振り払いながら，自分の足跡しか残らない城を脱出するのが目的となる。

　会場には美しい「ICO」のムービーが流されたほか，試遊台などを設置。来場者は，「ICO」の幻想的なゲーム画面と，雰囲気を楽しむことができたのだ。

「ICO」のゲームシーンは光と影の陰影が中心に構成されており，水と空気の揺らぎや，風のにおいまで感じられそうな感覚を味わえるかのよう。もちろん，少女を連れ去ろうとする黒い影は，何の前触れもなく突然襲ってくるので，いつも緊張感を持ったまま遊ぶことになる。

　城内を探索するために便利なカメラアングルやズームの切り替えは，いたってスムーズ。少女を見失ったり，新たな仕掛けを探すときにかなり役立ちそう。

「ICO」のディレクターである上田氏は，「すごく長い時間をかけて制作しただけに，今日，完成を報告できて，本当に嬉しい」と挨拶。また，透明感のあるテーマ曲の制作を担当した大島ミチル氏は，「透明感のある歌声を求めて英国にある少年団の男の子にレコーディングをしてもらいました。制作途中，声変わりなどで歌い手さんを変えてもらったこともありましたね」と，音楽制作時の苦労話も話してくれた。

　このほかにも，プロの画家の手によるライブフォトセッションやピアノ演奏，映像を中心にまとめられた「ICO」のCM公開なども実施され，イベントは終了。来場した関係者たちは，「ICO」雰囲気を感じとっていたようだった。

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(C) Sony Computer Entertainment Inc.