「新しいイノベーションを起こす最短距離」和田氏

2002年11月26日

　11月26日（本日），スクウェアとエニックスの2社は，合併に関する記者会見を都内にて開催した。

　記者会見に登壇したのは，エニックス代表取締役会長の福嶋康博氏，同社社長の本多圭司氏，スクウェア代表取締役社長の和田洋一氏の3人。

　合併は，エニックスを存続会社，スクウェアを解散会社とする方式で実施されるが，基本的に「対等な合併」(福嶋氏)。合併期日は2003年4月1日，合併登記は同年4月中旬となる予定だ。

　今回の合併は，エニックスの本多氏が和田氏と福嶋氏に話を持ちかける形で実現した。実際に動き出したのは10月からで，その間も「オーナー同士で話をする形で進めた」（和田氏）という。

　和田氏は今回の合併に関して「アジアはエニックス，欧州はスクウェアが強いなど，2社は理想的な補完関係にあると思っている。この2社が合併することによって，想像もできない新しいデジタルコンテンツを生み出し，ユーザーを驚かせたい」とコメント。また本多氏も，「外見からみると2社は全く違うように見えるが，“素晴らしいものを創る”という目的は一緒。この両社の良いところを合わせれば，より最良の状態でゲームを提供できる」と，合併に自信をみせる。

　現状発表されているタイトルについては，そのまま発売されることが決まっており，開発体制にも現状をすぐに動かすということは計画されていない。また，DQとFFの融合，という考えも「今後の企画次第だが，具体的にはまだ考えていない」（和田氏）という。

　また懸念される企業カルチャーの違いに関しても，「違いがあるからこその合併」（和田氏）とその不安を一蹴。「起きた問題は力を合わせて解決していきたい」（本多氏）と話した。

「エニックスもスクウェアも，現在は業績が最良の状態。今，この2社が合併することで新しいイノベーションを起こす最短距離になると考えている」と話す和田氏。事実上，世界最大級のゲームメーカーとなるだけに，その動向が注目されるところだ。

　なお，合併後の具体的な戦略に関しては，29日に改めて記者会見が設けられる予定だ。

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