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“This is SEGA”香山氏が明かした新開発体制
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2003年1月24日 |
セガは1月24日,都内のホテルにおいて2003年新春賀詞交歓会を開催した。懇親会などを前に,同社代表取締役COOの香山哲氏から,同社の新戦略などが明らかにされた。
「ユーザー年齢層の拡大などで復活を狙う」という佐藤秀樹社長に続き壇上に立った香山氏。「ゲーム専用機の時代は終わった」と話を切り出し,集まった1000人以上の来場者をドキリとさせた。
「PS2はゲームだけでなくDVDも見られるなど,機能拡大・標準化を目指して成功した」とし,価格のデフレ化と多様化によりゲームの優位性が低下してきたと説明。こうした環境の変化が進む中で,ソフトウェアパブリッシャーになったセガが目指すのは「This is SEGA」だ香山氏は言う。
同氏は「原点回帰を目指す」と宣言。“創造は生命”“先進技術で時代の先取”というセガの基本コンセプトをもう一度見つめなおす計画だ。そのためにゲームだけのビジネスから脱却。映像制作(アニメ・映画),PC・オンラインビジネス,モバイル事業,さらにカードリーダーなどを活用した新しいエンターテイメントも手掛けていくとした。
もちろんゲームも体制を整えてさらに注力する。香山氏は「Sports」「Standard」「Series」「Spectacular」「Arcade」とテーマを分けて説明。昨年米国市場でEAに惨敗した「Sports」(スポーツゲーム市場)は,次世代ゲーム機が登場すると思われる2005年前後に勝利を収めるため,今年や来年は開発とマーケティングの連携や開発子会社の枠を超えたプロジェクトなども考えているという。同時にプラットフォームメーカーとの関係にも力を入れる。
「Standard」に関しては,新作だけでなく“定番”タイトルを生み出すという。「バーチャファイター」「セガラリー」「ぷよぷよ」などを例に挙げた。「Series」は単に続編を増やすのではなく厳選して展開したいという「ソニック」「サクラ大戦」などを,今後も続けていく意向だ。驚きを提供し続ける「Spectacular」,ビデオゲームを衰退させない「Arcade」といったテーマとともに,2003年も挑戦を続けていくようだ。
こうした挑戦を香山氏は「新開発体制」で乗り切ると説明。説明によると制作局を鈴木裕氏が,編成局として小口久雄氏が,開発統括局を中裕司氏が,Creative Centerを名越稔洋氏が,それぞれ統括し,ゲームの開発を統括した各開発スタジオが担当するという。この新体制が,2003年のセガにどのように影響していくのか見守りたい。
[SOFTBANK GAMES]
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