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GDC速報の前にD.I.C.E.の講演内容をレポート!
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2003年3月7日 |
2月27・28日に行われたD.I.C.E.サミット(インタラクティブ科学芸術アカデミー主催)は盛況のうちに終了した。
米国国内で行われるゲーム開発者のためのイベントには,現在サンノゼで開催されている「Game Developers Conference」(GDC)があるが,こちらはさまざまなカテゴリーに細分化された数多くのセッションが用意されている(おかげで取材するのもひと苦労……)。一方でD.I.C.E.では業界に貢献したゲームクリエイター・エンターテインメント業界関係者を迎え,濃い内容の11のセッションが開催された。GDCが始まる前にD.I.C.E.で気になったセッションをちょっと取り上げてみよう。
「ジャック×ダクスター」や「クラッシュバンディクー」のクリエイターとして知られるNaughty Dog社のJason Rubin氏と「ラチェット&クランク」や「スパイロ・ザ・ドラゴン」の開発元,Insomniac Gamesの代表であるTed Price氏が揃って登壇しているセッションは「Doin' it Again - the Ins and Outs of Sequels」という「ゲームの続編」に関するセッション(写真)。
「メダルオブオナー・史上最大の作戦」を制作したEA Los Angeles Studios(旧DreamWorks Interactive)のChristopher Cross氏と,Unrealシリーズ開発元,Epic Games者のCliff Bleszinski氏を加え,4人で続編のあり方をディスカッションした。いずれの開発スタジオも人気のタイトルを擁しており,彼らが開発者,パブリッシャー,プレイヤーの3つの視点から見た続編制作を語る,ということで話題になったセッションだ。
ブレードランナーやTRONのデザイナーとして知られ,ゲームのデザインワークとしては8月に発売される予定のPCゲーム「TRON 2.0」にも携わっているシド・ミード氏も,氏のデザインを基にした講演を行った。
そのほか,将来のゲーム販売に関して語るセッションに,既にブロードバンド回線でのゲーム配信に取り組んでいる会社の代表に混じってマイクロソフトのエド・フリーズ氏が同席したり,シムズ・オンライン(シムピープルのオンライン版)でオンラインゲームに進出したEA MaxisのWill Wright氏とEverQuest/Star Wars Galaxiesの開発者によるオンラインゲームの構築講座が開かれたり,ダンジョンシージの開発元であるGas Powered GameのChris Taylor氏が同ゲームの開発に関して語るなど,興味深いセッションが行われた。
講演中で気になったのは,時折聞こえる笑い声。どうも,日米共通でゲーム開発者は面白い発言をするのが大好きのようで,それが濃い内容の合間の清涼剤となっているようだ。
なお,同アカデミーではD.I.C.E.サミット全講演のDVDビデオの発売を予定している(02年に行われた第一回のDVDも発売中)。興味のある方はWebサイトをチェックして欲しい。
なお,現地時間3月6日からはGame Developers Conferenceのセッションがスタートする(4・5日はワークショップが行われている)。今年も日本人開発者がスピーカーを務めるセッションが多い。こちらのイベントレポートも順次掲載する予定なのでお楽しみに。
[SOFTBANK GAMES]
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