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「ゲームが授業になる」東大の教壇に鈴木裕氏
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2003年4月24日 |
4月24日(本日),東大にて全学自由研究ゼミナール「ゲームデザイン&エンジニアリング論」が開講した。
「ゲームデザイン&エンジニアリング論」は,馬場章助教授率いる「ゲーム研究プロジェクト」が主催,IGDAの参加を得て開講される教養課目。オリエンテーションに続く第2回目の講義には,セガの鈴木裕氏が招かれ,学生の前で講演を行った。
開口一番,「ゲームが授業になるんだ,ということに新鮮な驚きを感じている」と嬉しそうな表情で語った鈴木氏は,授業でセガに入社するまでの経緯や入社してからの作品づくりについて講義。
特に学生の関心をひいたのは「ハングオン」制作時の話。「当時テーブルゲームばかりで,体感ゲームを作ったのはこれが初めて。周囲の人みんなに“やめとけ”とか,“ゲーセンに置いて,みんなやるかな?”と言われてたんですよ」という。それでも「リアルなもの」を制作したい,という思いは強く「音が気になって,50ccのエンジンを(筐体に)搭載できないか? とメガトロ研の人に相談したりしました。逆に説得されちゃいましたが(笑)」という裏話があったそう。
このほかにも「バーチャレーシング」のピットの人の動きを見て「バーチャファイターを開発しようと思った」ことや,「F355は,ゲーマーの人へ,というよりほとんどシミュレーションとして開発している」など,開発秘話を次々と披露。「R-360」制作時にセガ第4号館屋上で死にかけた(!?)話などで学生の笑いも取り,講義の90分はあっという間に終了した。
なお鈴木氏は,このあとの学生からの質問にも「レーティングは個人的にいいと思う」「表現の規制も必ずプラスとマイナスの面がある」と真摯に答えていたのが印象的。最後にゲーム業界へ進みたいと考える学生たちに「3Dとか,C++を学んでおくといい」とアドバイスを贈ってくれていた。
[SOFTBANK GAMES]
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