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小口新社長「セガはエキサイトメントを提供する」
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2003年7月23日 |
7月23日(本日),都内のホテルにおいて,セガの代表取締役社長に就任した小口久雄氏の就任披露パーティーが開催された。800人以上の来場者を前に,小口氏は,新生セガの展開を明らかにした。
既報の通り,小口氏は'84年にセガに入社。セガの開発子会社であるヒットメーカーをまとめてきた。代表作には「ダービー・オーナーズクラブ」などがある。開発出身の若い新社長として注目を集めている。
壇上に立った小口氏は,「セガは,今までだれも見たことのない,体験したこともない“エキサイトメント”を提供し続ける」と挨拶。会場に設置された巨大スクリーンには,「The Excitement Company」の文字が!
小口氏は,従来の子どもだけを対象にしたゲームビジネスはいかに狭いターゲットだったかを反省し,今後は大人の層をやネットワークを介した層に取り組む。具体的にはダーツのAM施設の強化や,競馬ゲームの「ダービー・オーナーズクラブ」のPC版をネット展開していくことを明らかにした。
さらに体制についてもメスを入れることに。経営の責任と,(開発などの)業務執行の責任を明確に分離した経営体制にするという。重要な意思決定などを行う取締役会に加え,30代・40代を中心とした若い世代を中心に経営執行会議を設置し,業務執行の決議機関とする方針。
先日開発子会社の再編成が発表されたばかりの開発面での新体制についても,小口社長は説明。商品力強化を目指すため,開発戦略本部(本部長はもちろん小口氏)の直下に,クオリティや納期管理を行う開発本部と,タイトル開発の決定など戦略を練る編成局を置くとした。加えて,開発本部の下にはツールなどの技術の共有化を推進するクリエイティブセンターも設置される。
これらにより小口氏は,セガの開発が持つポテンシャルを最大限戦略的に発揮できるよう開発のマネジメント体制を改革を進めていく。
香山氏のときのような業界が(いろんな意味で)ひっくりかえるような構想ではないものの,そこは常にセガの現場を見てきた小口氏,ユーザーニーズや現実的な路線を見据えた“エキサイトメント”なセガを作り上げてくれるはずだ。
[原 毅彦, SOFTBANK GAMES]
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