|
Yahoo!とACCS,海賊版オークションの削除を強化
|
|
2004年1月15日 |
Yahoo!JAPANとコンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は本日(1月15日),Yahoo!オークションでの海賊版ソフトウェア競売出品の削除強化で提携することを明らかにした。
Yahoo!JAPANが運営するYahoo!オークションは,常時446万件のオークションが行われている国内最大のインターネットオークションサイト。規模の拡大に伴って悪質な海賊版販売も増加しており,今年度は12月までに11件の犯罪が立件されているのが実情だ。
著作権侵害は,申告されなければ立件できない「申告罪」にあたり,オークションの期間も長くて1週間と短いため,いかに早く違反者を発見して対応していくかが犯罪発見へのポイントとなる。しかし,オークションが膨大な数にのぼるのに加えて削除には著作権者の確認が必要なため,利用者や著作権者からの指摘やYahoo!パトロールで発見できても,迅速な削除をするのが難しい例も多かった。
ACCSも出品者に対し直接警告を送るなどして利用者に注意を促していたが,昨年に削除に応じたユーザーは4000件のうちわずかに20%程度。それ以外はそのままオークションが続けられた。またACCSの葛山博志氏によれば,Yahoo!オークション出品者の中には,ACCSからの注意を受け付けない設定にしている例も見受けられたという。
今回の合意は,こうした海賊版販売に対し,Yahoo!とACCSが全面協力を行う意思表明として行われたもの。具体的には,両社で海賊版販売に関するガイドラインを事前に策定し,発見・削除にかかる連絡体制を蜜にしていくことを目指す。
葛山氏によれば,このガイドライン策定により,ACCSが指摘したオークション案件に対する削除時間の短縮,そしてこのガイドラインに基づくYahoo!のパトロール強化も実現できるため,「より多くの海賊版を止められる」(葛山氏)と見込む。
また,Yahoo!オークションにACCSの相談窓口を設け,メールで質問に回答するサービスも開始する。著作権の保護を訴える活動も継続していく予定だ。
Yahoo!JAPANの別所氏によれば,今後こういった協力体制をほかの権利保護団体に広げていきたい考え。利用者・団体双方に働きかけ,「Yahoo!オークションを健全な競売サイトにしたい」と意気込んでいる。
[SOFTBANK GAMES]
|