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RenderWareの統合開発ソリューションが発売開始
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2004年2月4日 |
クライテリオン・ソフトウェアは本日,7日から発売開始するゲーム開発向け統合ソリューション「RenderWare Studio」の記者発表会を開催した。
「RenderWare Studio」は,ゲーム業界の中でも圧倒的なシェアを持つ開発用ミドルウェア「RenderWare Graphics」に,ゲームデザインGUI,コミュニケーション,スケジュール管理などのサポートツール,5.1サウンドをリアルタイムに生成する「RenderWare Audio」,物理計算をシミュレートする「RenderWare Physics」,NPCのAIをサポートする「RenderWare A.I.」を追加した統合開発環境。ゲームのプロトタイプ制作からプログラミング,アートワークやサウンドの付加といった最終段階までをサポートする。
特に大きな利点となるのは,開発PCとデバックのPS2をLAN上で繋ぐことにより,開発ランタイム・プロトタイプ制作の短縮が計れること。プログラムのコードとグラフィックデータが直接結びつけられているため,オブジェクトをドラッグ操作,ゲーム上ですぐに確認することができる。
またプログラムの数値を書き換え,その結果をテレビ上で直に確認することも可能で,「今までなら3日間かかっていた作業が,5分ほどで終了できる。よりゲームを面白くするための検証も簡単にできる」(クライテリオン・ソフトウェア吉岡氏)という。
このほか「RenderWare Studio」では,開発の進捗状況を確認するためのツール「alienbrain」(NxN)も搭載されているのもポイント。同ツールを使用することによって,開発の工数にして7,000万強削減効果を期待できるという(16カ月の開発期間,2億円のプロジェクトを想定)。
クライテリオン・ソフトウェア代表取締役の星野氏は,「ゲーム開発は今,工業製品と同じように制作手法を変えていかなければならない時期に差し掛かっている」とした上で,「ゲームが下火になっているのは,見た目のきれいさにこだわりすぎていて,『おもしろいゲームするためのテクニック』を考えることがおろそかになっているからではないか」と現在の業界について危惧を見せる。「『RenderWare Studio』を広めることで,この状況が変わっていけば嬉しいと思う」と最後にコメントを残した。
また同発表会に出席したドワンゴの取締役兼執行役員・浅井氏も,「3Dの開発経験がなかった弊社が『ストラガーデン』のような3DMMOを短期間で開発できたのは『RenderWare』のおかげ。今回の『同 Studio』もぜひ利用したい」と話した。
「RenderWare Studio」の価格は2,800万円で,サポートなどに万全を期すために,初年度は10ライセンスのみの限定販売となる。詳細はクライテリオン・ソフトウェアのHPを参照のこと。
[SOFTBANK GAMES]
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