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GDCで「XNA」詳細発表! 次世代機発表は見送り
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2004年3月25日 |
3月24日(現地時間),米カリフォルニア州サンノゼにおいて,マイクロソフトのロビー・バック氏,J・アラード氏による基調講演が行われた。
ロビー・バック氏は,「現在のゲームは多くの要素を入れつつも価格は50ドル程度に納めなければならない」とし,ゲームのクリエイティビティな部分が20%程度まで下がっていると指摘。
この基調講演では「XNA」と呼ばれるDirectXやXbox Liveを含むゲーム開発の新規格が発表された。Xbox Liveの機能をPC側で使ったり,Xboxでシェーダー言語を使用できるなど,プログラムの共通化のみならず,Xbox・Windowsのソフトの幅を広げる機能が拡充された。解説したのは今回の発表で「チーフXNAアーキテクト」に就任したJ.アラード氏。
具体的には,
・XboxでWindows DirectXで使用されているHLSL(ハイレベルシェーダー言語)の使用が可能になった
・WindowsでXbox用開発ツールのPIX(解析ツール),XACT(オーディオオーサリングツール)の使用が可能になった
・WindowsでXbox Liveのサービス(フレンドリスト,課金,マッチメイキングなど)が使用可能になった
・XboxとWindowsゲームのコントローラリファレンスを設定,WindowsとXboxで同じコントローラを使用できる
ことなどが明らかにされている。
将来的にはLongHornなどの次世代Windows,次世代以降のWindows Mobile採用PDA,Xboxの次世代機などもこの開発プラットフォーム上で開発できるようになる。ただし,今回は期待されていたXboxの次世代機に関するアナウンスはされなかった。
「XNA」の対する開発者コメントとしてテクモの板垣氏のほか,リネージュを手がけるNC SOFTの開発者も登場し,会場は盛り上がった。J.アラード氏によると,「XNAを採用するにより,クリエイティブな部分を80%までに戻すことが可能」とのこと。
これによってWindowsとXboxとの垣根はほぼなくなるとのこと。Xbox Liveの相互互換なども実現すれば,より多くのタイトルがXboxに登場することだろう。
[岩井省吾, SOFTBANK GAMES]
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