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PSPの目指す世界とUMDによるビジネス展開
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2004年7月12日 |
本日(7月12日)行われた「PlayStation Meeting 2004」において,久夛良木氏の挨拶に次いで壇上に立ったのは,ソニー・コンピュータエンタテインメントCTOの茶谷公之氏。「プレイステーション・ポータブル」(PSP)についての詳細を明らかにした。
茶谷氏は,PSPの基本仕様を改めて紹介し,発表時に8MBだったメインメモリが32Mバイトに引き上げられたことなどを報告している(ほかのスペックは写真を参照)。
さらに,「PSPが“最新のPlayStation”であり,“=高性能・高機能”」であることを強調。「持つ」「見る」「操作する」「繋ぐ」をキーワードにしていることについても触れた。
カッコイイ・お洒落なデザインを「持つ」楽しさ,480×272ピクセルの高精細のディスプレイによる「見る」楽しさなどがPSPで実現するという。また,△○×□ボタンを配した慣れ親しんだインタフェース&リアルタイムリアルレスポンスという「操作する」楽しさも。
特に注目が,「繋がる」楽しさか。IEEE 802.11b搭載によりホットスポットに繋がることや,Adhocモードにより最大16台同時接続できることも,USB対応であることとともに,新たなゲームアイディアに利用されるだろう。ほかにもPS2の“EyeToy”のようなPSP専用USBカメラやマイク付きヘッドセットの登場も予定されている。
加えてSCEJプレジデントの竹野史哉氏らがメーカーに対し,新メディアである「UMD」についても解説。考えてみれば携帯ゲーム機では初のディスクメディアとなるが,CD-ROM3枚分となる大容量に加え,製造費が250円と安価(DVDの一層が200円・DVDの二層が300円)であることは魅力。また,DVD-ROMとほぼ同等だという短期間で生産できることも見逃せない。SCEの発表によれば,初回1000枚〜・リピート100枚〜という少ロットからの生産も可能だという。
さらに流通関係には,オンラインでの製造受注システム「APLO」を用意。スピーディーな製造受発注により,製造発注書起票業務の負担軽減や,生産進行状況を伝票単位・品番単位で把握可能になるという。「APLO」は,2004年8月からテスト導入開始予定だ。
この後,PSPタイトルを開発のクリエイターらが登壇し,新作についてコメントしたほか,国内PSP参入メーカー・タイトルが明らかにされた(別記事)。最後に茶谷氏は,「Seeing is Believing!」(百聞は一見にしかず)と,10台以上用意されたプレイアブル状態のPSPへ,来場者を誘った。
[原 毅彦, SOFTBANK GAMES]
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