|
老舗ゲームパブリッシャー米アクレイムが破産申請
|
|
2004年9月2日 |
米アクレイム・エンターテインメント社といえば1987年に創立され,PCゲームの黎明期から現在に至るまで,数多くのゲームソフトを世界の主要各国でリリースしてきたパブリッシャーだ。また,セガ系列のコンシューマーゲームを海外で販売するなど,日本とも繋がりが深い会社でもある。
そのアクレイムは以前より業績不振が続き,今年1〜3月には2500万ドル以上の損失を計上し,7月には破産も視野にいれた会社の更正方針を発表していた。
しかし8月の時点で,日本でいうところの会社更生法の適用申請に必用な資金が確保できなかったため,最終的に事業精算という苦渋の選択となった模様だ。
8月末には全従業員が既に解雇されており,今後は裁判所がその資産の処分にあたる。この中には既に開発が終了しているゲームタイトルもあり,上手く進めばそれらはほかのパブリッシャーへの売却などで日の目を見ることもあるだろう。
近年のアクレイムはヒット作品も少なく,人気シリーズの開発メーカーをほかのパブリッシャーに次々と買収されるといった悪循環により,業績は加速度的に悪化して行ったようだ。
米国には多数のゲームパブリッシャーが存在したが,現在では大手数社に集約され,群雄割拠という様相は既にない。今回のアクレイムの破産申請により,また一つパブリッシャーが消えていくことになり,寂しさとともに,昨今のゲーム業界の厳しさがうかがい知れる。
[冬弥, SOFTBANK GAMES]
|