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CEDEC:米国ゲーマーはリアル嗜好を求める?
2004年9月9日

 CEDEC最終日には「アメリカウケするフィーチャー,ウケないフィーチャー」ということで,SCEAのローカライズ担当プロデューサー・今崎拓氏による講演が行われた。

 今崎氏はSCEJ/SCEEのタイトルを米国市場向けにローカライズをしている人物。既にグランツーリスモ,みんなのGOLF,Formula1シリーズのローカライズを行っているという。今回のセッションは,PS2やXboxのメインターゲット層を中心とした話となっている。というのも,PS2とXboxでの売れ筋ソフトの傾向は重なるのだが,GC・GBAのソフトは低年齢層向けタイトルが多く売れ,Mレーティング(GTAなど17歳以上対象の大人向けタイトル)が普及台数比と比較しても売れない,というため。

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 PS2やXboxのターゲット層は18歳〜35歳くらいで,これはSCEAやMicrosoft両社が行ったタイインの成果が出ている。これは,スポーツ大会やコンサートなどでプロモーションを行うというものだ。さらにはCMでラリースポーツチャレンジ2の映像が登場するなど,ゲーム文化が定着している。ゲームソフトの売り上げは,映画の興行収入を超え,商品のタイアップやミュージシャンの曲露出にも使用される新しいメディアとして定着した。最近ではブラッドレイン(Majesco・日本ではEAからリリース)のレインが近々PlayBoy誌のグラビアデビュー(セミヌード!)するらしい。

 現在,北米市場で求められているゲームは「映画やテレビ番組に匹敵する密度の濃いコンテンツ」と言えよう。北米市場で特に求められているのはアクションやスポーツ,FPSなど。RPGも売れてはいるが,ごく一部のコンテンツが売れているだけに過ぎない。

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 北米市場を見据えたゲーム開発において,特にプレゼンテーションは重要で,映画やテレビを意識したカットシーンや,最近のDVDメニューのような動きの多いメニュー画面,派手なキャラクターなどのアニメーションが受ける傾向にあるという。また,キュートなキャラクターは受けにくく,クールなものが受ける傾向があるようだ。

 今崎氏は,リージョン別の音楽嗜好についても語り,特に楽曲はリージョン別に差し替えることができるようにすべきとアドバイスしている。実はGTシリーズは北米,日本,PAL(欧米・豪州)で収録曲が違うのだ。

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 また,北米で受ける要素として,オンライン対応とそれに伴うカスタマイズ要素の導入も挙げた。米国ではスポーツゲームを中心とした対人ゲームが売れる傾向があり,その延長でオンラインゲームもヒットしている。オンラインプレイ時のゲームキャラクターの差別化にはカスタマイズ機能は必須と話した。カスタマイズの例としては,PS2版Tony Hawk Undergroundに搭載されたフェイスマッピング機能(jpegファイルをPS2のオンライン機能を用い開発元のサーバ経由でデータを転送し,キャラクターに貼り付けることができる。ただし,日本で発売されているXbox版は未搭載)やEAタイトルにおけるカスタマイゼーションなど。

 日本から北米市場へのローカライズの例として,今崎氏が手掛けている「みんゴル4」の海外版「HOT SHOTS GOLF Fore!」が挙げられ,デモが行われた。アメリカでは「HOT SHOT GOLF 3」(みんゴル3)は80万本,「HOT SHOTS GOLF Fore!」も30万本を出荷,発売目標を100万本(北米)としている。

 北米版ではオンラインモードの搭載や,キャラクターの変更・追加(ピポザルの代わりにラチェットとジャック×ダクスターが追加されている)などが行われている。キャラクターは等身を上げた,リアル風キャラクターに変更が施されており,人種の設定も幅広い。ちなみに,ムサシは「忍者や侍の需要は強いので残した」ということだが,台詞はヘンな言葉になっている(例:シシャモー!)。

 また,アイレムソフトウェアエンジニアリングのセールスマネージャー・増田和浩氏からは,同社の経験より実際のビジネスに通じる契約方式などの説明が行われた。北米ではマークダウンと呼ばれる(プライスプロテクションともいう)パブリッシャー主導の全国的な値下げが行われることもあり,リスクは非常に大きい。

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 短期的にはローカライズに投資した費用分の見返りが返ってくるとは限らないことと,ローカライズに失敗した場合のブランドイメージの低下を招くことから絶対的なお奨めこそはしないが,長期的に見れば海外市場への進出は経験しておくべきだろうと締めた。


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