|
すぎやまこういち氏を囲む会でドラクエ音楽に浸る
|
|
2004年9月11日 |
9月11日(本日),第3回目となる「すぎやまこういちを囲む会」が開催された。すぎやま氏といえば,「ドラゴンクエスト」などで知られる大作曲家だが,毎年ファンと触れあう感謝イベントを行っているのだ。
ステージ上からはもちろん,休憩時も集まったファンとざっくばらんに会話するすぎやま氏。今回もアットホームな内容となった。集まったファンの中には飛行機で来たという人や,小さな子どもを抱いた親子連れもおり,すぎやま氏の人気の高さがよく分かる。
「囲む会」は三部構成となっており,第一部は恒例の「ドラゴンクエスト」のキャラクターによるコスプレコンテスト。査委員は,ドラゴンクエストの生みの親・堀井雄二氏やさくまあきら氏らが務めた。
帽子(?)を何度も落とすトルネコや,露出度がめちゃくちゃ高くいセクシーな女戦士などに注目が集まった。ガムテープやダンボールを多用して評価されていたお兄さんもいたな。
何より話題を集めていたのが,もう「VIII」のキャラクターのコスプレをしてきたファンがいたこと!! ゼシカのお姉さんは色にもこだわったとコメント。ムチは本物が高かったとかで紐を編んで作ったらしい。ククールのお兄さんはわずかに公開された画面写真から制作したという。審査員たちが「開発現場に潜り込んで衣装の参考にしたでしょ?」と冗談を言うほど良くできていた。各審査員ごとに優秀コスプレを選出していったが,堀井さんが選んだのは予想通り(笑),セクシーな女戦士さんでした。
第二部はすぎやま氏による講演が行われた。以前の「囲む会」では著作権などの話が聴けたのだが,今回は,すぎやま氏がいかに作曲家になったのか,貴重なお話が聴けたのだ。
戦時中ご両親と三部合唱したことや,戦後に食料がなくて困っていた時代にベートーベンのレコードを買ったことなど,どれも興味深い話ばかり。「音楽家になるのは,子どものころから音楽に浸っていることが大事。音楽をネィティブランゲージにしなければ」とすぎやま氏。質問コーナーでは,「ドラクエの1つのシーンを作るのは5分のときもあれば,数カ月かかるときもある。(その音楽が使われるシーンの)絵やお話を聴いて,頭の中に曲がすぐイメージできるときのほうがいい結果(曲)になるね」と答えていた。
ほかにも「『VIII』のラスボスの曲は,絵を見てインスピレーションが沸いて,堀井さんにデモを聴かせたら一発でOKが出た」などというウラ話も!「VIII」のサウンドももちろん期待していいぞっ!!
第3部として,オーケストラ「★の王子さま」による組曲「ドラゴンクエスト」のミニコンサート。何と3年目にして初の戦闘シーンの演奏が,生の音による迫力ある名曲群が楽しめた。弦楽器のみによる演奏などもあり,「ドラクエ」のフィールドが,お城が,オーケストラの後ろに重なった。生演奏でしか味わえない,透明度の高さと迫力に思わず圧倒されてしまった。もちろん集まったファンから盛大な拍手が贈られたのだ。
最後の挨拶ですぎやま氏は,「本日はお忙しいところ……なんてのは好きじゃない。今日はありがとう!!」と,イキに(さすが江戸っ子!!)3時間半にもなる「囲む会」を締めた。
[SOFTBANK GAMES]
|