■システム
OFPRのミッションは前作同様,ストーリーに沿った一連のミッションをクリアしてゆくキャンペーンと,単体のミッションに挑戦するシングルミッション,そして通信回線を介してプレイヤー同士で共同作戦や対戦を行うマルチプレイが用意されている。
OFPRでは20ミッションにおよぶキャンペーンシナリオが1本,シングルプレイミッションが5本,マルチプレイミッションが9本,新たに追加される。
オリジナルのミッションをデザインできるミッションエディタ,ゲーム環境や難易度の設定を行うオプションも前作同様に用意されている。
今回ミッションエディタには,メイン画面上で白地図に簡易テクスチャを張る機能が追加された。従来の白地図では大まかな地形の起伏や樹木の密度は推定できたが,畑や芝といった細かいところまでは読み取れなかった。ミッションに使える地形を求めて,ヘリで"ロケハン"して回った方も少なくないはずだ。しかし,この機能の登場でそういった手間は随分と軽減できるだろう。
オプションメニューのゲーム難易度や環境設定は従来通り,項目が細かく用意されている。環境設定は細かすぎてちょっと……というユーザーには,スタートメニューから実行するPreferenceが便利。
自分のPCのパフォーマンスに最適の設定を自動的に割り出すこともできるので,初心者にも安心だ。
基本的な操作系は前作から変わっていない。マウスで照準(キャラクターの向き)と射撃を操作し,移動・姿勢の変更・部下への指示などはキーボードで行う。
ほか,武器を拾う・乗り物に乗る・敬礼する(!)といった動作はアクションメニューというリストを画面上に呼び出し,その中から選択する仕組みになっている。今回はアクションメニューの中に装備を「捨てる」動作が加えられた。
これまでは拾う装備は選べたが,捨てる装備を自分で選ぶことはできなかった。それでも各員が携行できる装備の数には上限があるので,時として手持ちの装備が思い通りになるまで,戦闘のさなかに何度も「拾う」動作を続けるという事態も起こり得た。
銃弾が飛び交う中で這いつくばってゴソゴソやっている姿は傍から見れば爆笑モノなのだが,当事者はそれこそ死に物狂いである。だが今回の改良で,装備の効率的な取捨選択が可能になった。これはやはり「装備の現地調達」と「ヒット&アウェイ」が必須となる今回のシステムを鑑みての配慮だろう。
基本動作は割り当てるキーの変更ができるので,移動・姿勢変更・弾の再装填・使用する武器の変更など,戦闘中に頻繁に使う動作はとっさに指の届きやすいキーを割り当てておくといいだろう。
筆者が個人的に欲しいと思っていた“上半身だけを左右に傾ける(=射撃時に遮蔽物から身を乗り出す)”動作は,今回も追加されなかった。銃撃戦の時に非常に便利なのだが……。
キャンペーンでは,主人公はレジスタンス部隊の前線指揮官として早い段階から隊を率いる立場になる。しかも今回は彼我の戦力差は途方もなく大きく,武器弾薬の調達という厄介な課題もある。
最小限の損害で最大の戦果を挙げる為には,自ずと待ち伏せと一撃離脱に徹する事が戦いの基本方針となるだろう。指揮下の各員に攻撃すべきターゲットとそうでないターゲット(例えば弾薬輸送トラック)を細かく指示し,手持ちの火力を効果的に運用することも肝要だ。
すなわち今回は,戦う地形を慎重に選んで兵を配置し,最適のタイミングで戦端を開き,攻撃目標を的確に指示し,深追いせずに撤収するという,総合的な作戦プランニングが戦局を左右する鍵となっている。プレイヤーは自らの戦闘能力のみならず,指揮官としての資質がシビアに問われるわけだ(正直なところ,指示に忙殺されて自分の銃を撃つヒマなどなかったりする)。それだけに部隊への一連の指示操作と指示内容の事前把握は必須だ。
前作のキャンペーンでは主人公は伍長(最下級の下士官)から始まり,階級が上がる(その実状は死傷者が続出する中での繰上げ昇格)につれて徐々に指揮する部隊も大きくなるという風に,段階的に操作に慣れられるよう配慮されていた。
これから本シリーズに挑戦する方は,まずはOFPのキャンペーンから始めたほうがとっつき易いだろう。両キャンペーンに共通したキャラクターも登場するので,より深くストーリーを味わう為にもオススメする。
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