■インプレッション2
■AIの挙動
ユニットに設定された練度にも左右されるが,AIはなかなか手強い。残念ながらヘリに限ってはあまりヘリ特有の飛行特性を活かしているとはいえないが,歩兵の動きはかなり作り込まれている。
例えば,損害の蓄積した部隊は一旦後退し,兵力を糾合してから再度前進してくるという芸の細かさだ。なお,オプションの難易度設定にはSuper AIという項目があるが,それをONにするとマルチプレイ顔負けの動きを見せてくれる。しかしそれはあくまで戦術レベルでの話で,各ミッションの内容まで咀嚼してくれるわけではない。時にはかなり細かく指示を出す必要も生じる。
ミッションによっては輸送部隊を襲撃し,その中の弾薬輸送トラックだけは極力無傷で鹵獲し,積載物を奪取するといった複雑なものもある。ところがAIにとって,敵はあくまで敵。攻撃命令だけ出して傍観していると,あっという間にトラックも火だるまになってしまうわけだ。
■まとめ
OFPRはあくまでOFPの追加キットなので,当然ながら良くも悪くも骨組みはOFPだ。筆者から見ると,細かいことだがグレネード弾やロケット弾が発射直後でも起爆したり(実物は射手の安全確保のため,発射後一定距離を飛翔しないと起爆しない),手榴弾が時限信管ではなかったりと,前作の不満点もそのまま引き継いでいる。
しかし逆に言えば,それは基本設計を大きく変えることなく,ゲームの醍醐味を戦術級から作戦級にシフトさせる事に成功したということだ。そのファンを飽きさせない発想と味付けの妙は,「お見事」のひと言に尽きる。
キャンペーンのドラマ性は今回も文句ナシに面白く,カットシーンを効果的に挿入した話の進展にどんどん惹き込まれていく。本作では特に主人公の葛藤にも焦点が当てられており,感情移入度も高い。
自信を持ってオススメできる作品だ。
■こんなヒトにオススメ
・弾圧に抵抗したいヒト
・ハリウッド流の無敵超人アクションに首を傾げた事があるヒト
・日常にドラマを求めているヒト
・Mの気があるヒト
・祖国に命を捧げたいヒト
(インプレッション 前のページへ)
・「OPERATION FLASHPOINT RESISTANCE」INDEX
・PC GAME SPECIAL INDEX
・SOFTBANK GAMES INDEX
|