■秋になったら急展開!?
牧場の仕事がそれなりに軌道に乗ってきたころ,季節は秋に移った。それにしても,もう半年もルミナさんのところに足しげく通っているというのに,まったく進展がないのはどういうことなのか……。
ひょっとして嫌われているんじゃ? などと不安になってきたある日,僕はたまたま朝早く目が覚め,いつもより早い時間にお屋敷に到着する。
あれ,なんだかいつもと様子が違うような……。
■ルミナの義理のおばあさん・ロマナは,ルミナのピアノを聞いて「もっと自由にひいたら?」と言う。だがルミナにはそれがどんなことなのか,わからなかった。
僕なりに「自由にひく」という意味を考え,伝えてみると,ルミナさんは元気を取り戻し,ピアノを始めたころの話を語り始めた。
──ルミナの亡くなった母親はピアノが上手だった。だからルミナがピアノに興味を示すと,ロマナはたいそう喜んだらしい。
だが,それはルミナにとってプレッシャーになった。母と同じくらいピアノが上手くならなければロマナが悲しむと,幼いルミナは思い,今にいたるまでそう思い続けてきた。
■ルミナといった奥さん候補とのイベントは,恋愛値が一定以上になった状態で,特定の時間に特定の場所に行くと発生する仕組み。イベント中の受け答え次第で恋愛度をさらに上げられるので,立て続けにイベントが起こる場合も。しかし「おにいさま」と呼ばれるようになるとは……なにか違うような?
もちろん,ロマナはそんなことを望んではいない。だから今,ルミナにもっと「自由にピアノをひく」ように諭しているのだろう。あなたはあなたのピアノをひけばいいんですよ,と──。
そんな話をしたあと,僕はルミナさんに別れをつげてお屋敷を後にした。まつかぜの背にまたがり,思いっきり飛ばしてみる。ルミナさんと少し親しくなれたような気がして,僕は舞い上がっていたのだ。
それ以来,僕とルミナさんの仲は日増しに深まっていった。それは,彼女の言葉からもはっきり感じられる。
■来るのを待っていたと言われたり,恋占いの実験台にされたり,語尾にハートがついたりと,わかりやすい変化が起こる。
そして晩秋のある日。僕はルミナさんにプロポーズしたのだった。彼女の答えはもちろん……。
■ロマナの許しをもらいに行くと,花嫁修業があるので,嫁入はまだ先になるとのこと。リプオくんのやもめ暮らしはまだ当分続く。
■タカクラのつぶやき
リプオのやつ,ついにうまくやったみたいだな。ちなみにプロポーズに使う「青い羽根」は,夏の始めごろにコロボックルたちからもらえる。
だが,急いで使っても恋愛値が減るだけだ。使うのは相手のハートマークが4つ以上になってからだ,それなら間違いない。 次のページへ
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