【 鉄人28号 】
基本的にプレイヤーは正太郎君として鉄人をリモコン操縦するわけで,プレイ画面もその正太郎君の視点となる。
鉄人が目の前に来た時に,それを見上げるとなかなかの迫力だ。特に戦いが目と鼻の先で繰り広げられると身の危険さえ感じる臨場感がある。まあ,あまり足下に近づくと踏まれてダメージを食らうので実際に危険だったりするわけなのだが。
■鉄人に目の前に立たれるとかなりの威圧感がある。踏まれないように注意!
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■地響きをたてて突き進む鉄人の姿は頼もしい限り。強いも弱いもプレイヤーしだいではあるのだが……。
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最初の頃は「うぉ〜,鉄人が動いてるよ〜,操縦できてるよ〜」という感覚でプレイしていたのだが,操作に慣れてくるとその臨場感のあまり,今度は正太郎君になりきってしまう自分に気がついてしまうのである。
鉄人は決して俊敏ではないだけに,倒れてしまうと立ち上がるのに時間がかかる。そうなると頭の中で「立て! 立ってくれ鉄人!」と叫んでしまい,それがいつしか言葉に出てきてしまうのだ。
■倒されるとダメージを食らうのは当然だし,敵との位置関係も見失いやすい。防御を駆使するのだ。
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■戦後復興たけなわの町並みを破壊するのは心苦しいが,これも平和のため……。
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同様に各技のコンボ攻撃などを習得してしまった日には「よし! 今だ殴れ!」なんて言葉も出てきてしまう。そんな様子を見て編集部の面々がなんだなんだと集まって来るのだが,その見に来た人達がしばらくすると「よし行け!」などと画面に向かって応援を始めるのが面白かった。操作している筆者ではなく,画面の中の鉄人を,である。
目の前で繰り広げられる迫力のある戦闘,あるいは遙か遠くで行われている攻防,その距離感が非常にうまく表現されており,リアルな雰囲気にいつしかのめり込んでしまうのだ。
建物の陰に入って鉄人が見えなくなると,姿の見える位置に正太郎君を走らせて移動するのだが,最初はこれが煩わしいように感じた。しかし,プレイして行く内にこれさえもリアルに感じるようになり,またゲーム自体を面白いものにしている。
PS2「鉄人28号」は結論から言うと,鉄人28号そのものを知らずとも,純粋にゲームとして非常に楽しく遊べるタイトルだ。
そして鉄人を知る人がプレイしたらならば,これに思い入れというものが入り込み,さらにオジサンという要素が加わればノスタルジーという感情が入り込んでくる。
■時には走って逃げることが必用な場合も。地面に散らばった回復アイテムを拾うのにも有効だ。
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■鉄人が死角に入ったら見えるところまで走る走る。その間,鉄人は無防備なので注意だ!
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ストーリーモード以外にも自由な対戦カードでプレイできる「チャレンジモード」や最大4人までで対戦できる「対戦モード」なども用意されており,ゲームとしての基本もしっかり押さえられている。
そして素晴らしいグラフィックとゲームのバランスが加わり,「鉄人28号」はトータルで高いレベルにあると感じた。「鉄人28号」は鉄人を知ってる人も知らない人にもお薦めだ。
・PlayStation2 2004 INDEX
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※画面写真は開発中の為,実際の製品とは異なる場合があります。
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