[ 第四回 開発コラム ]
とにかく長かった・・・。
仕様を作っても,プログラムを作っても,どんなに作っても,蜃気楼のように逃げてゆく完成形。
時間を食いつぶす夢幻の妖魔との戦いがMMORPGの開発だと思い知らされました。
「オフラインゲームならこれで終わりなんだよなぁ。」と思いながら,β1,β2,製品版とマスター出しを繰り返す。だが,マスターを出してからも安心はできない。
「アイテム名が文字化けしてますね・・・」
「うっ,それはサーバーの問題? それともクライアントの問題?」
「だめです,クライアントのバグです!」
「あぁ・・・」
「パッチ対応で行きますか?」
「だな。」
我々に「マスター」という言葉はない。
「あっ,そういえばサーバーの方は?」
「まだ負荷テストで充分な検証ができていませんね。」
「だ,だな。」
「でも,社内ネットワークの設定をあれこれ変えてみて,検証できるようにしました!」
「そうか。でもサービス開始まで間がないから,検証はみんなでこの土日に頑張ろう!!」
「あっ,あの代休は・・・」
「ん?」
「いえ・・・」
この仕事は,「これで完成だ!」という明確な線がないんですよね。
「何となく完成形に近づいてきたのかなぁ」という感覚が生まれ,β1やβ2テストを通してたくさんのプレイヤーの皆さまに磨いていただき,ようやくここまで辿り着くことができました。
『信長の野望 Online』は,まだ生まれたばかりです。
これから皆さまの手で温かく育ててあげてください。
御願いします。・・・御願いします。
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