リリーさんも言ってることですし、第2弾もフランクにやってみることにします:「bit Generations series2 」レビュー (4/4 ページ)
7月13日に発売された第1弾に続く、「ゲームの原点」を見つめ直すことをコンセプトにしたseries2の4本。お手頃感はそのままにシンプルだからこそ分かる真理がそこにはあった。
ゲームの本質を改めて見直させるものこそ「bit Generations」
最後にbit Generations series2となる「COLORIS」、「ORBITAL」、「DIGIDRIVE」、「Soundvoyager」の4本の総括を。今回は「ORBITAL」や「Soundvoyager」など、かなり特異なルールと操作感のゲームが印象に残った。特に「Soundvoyager」は、グラフィックを頼りにするのではなく、自分の耳がプレイのために重要というスタンス。ヘッドフォンがなければ、クリアもままならないこの仕様は、ある意味かなり突き放した作品と言えるだろう。しかし、このテイストがゲームの新たな面白さと可能性を見せてくれているのもこと実。見えないものを耳だけで捕らえるという行為が、これほど楽しいとは思わなかった。
しかし、今回の4作品の中で筆者一番のオススメはなんと言っても「COLORIS」。パズルものというくくりで言ってしまうと安定感と見られるかもしれないが、通常のパズルではあり得ない“補色”というシステムによって、色に対する考え方が重要とする仕様は、素直におもしろいと感じた。そして、小山田圭吾氏のパズルゲームにマッチする、小気味いい“サウンド”は特筆もの。正直時間を忘れてしまう程、没頭してしまうタイトルだ。ただ、SCORE MODEで得点の確認がSTARTボタンを押さないと見られないのは残念。やはり、連鎖を決めて高得点を得たものが、今のスコアに反映される瞬間が楽しかったりするので。あとは、ADVANCEDのいくつかのステージで、デザインとパネルの色が近過ぎて、かなり見づらいのもあったりするのも配慮してほしかった。それを含めてのADVANCEDモードなのかもしれないが……。そういう意味でも目に疲れがきやすいので、こまめに休憩を取るのがいいだろう。
前回と今回のレビューで「bit Generations」の7本を扱ってきたが、総じて思うのはこれらの作品がどれも「ゲームの本質を改めて見直させるもの」だったことだ。前回のレビューでも書いたのだが、これだけシンプルな作りでありながら、ゲーム本来の楽しさを出せているのは素晴らしいと素直に感じる。要素を詰め込んだり、グラフィックが美麗であることも重要なのだが、それ以前にユーザーに与えられるものがあることを再認識させてくれた。
また、どの作品もゲームとしての面白さだけでなく、サウンドにも重点を置いている部分にも注目したい。BGMやSEに力を入れている時点で、1つの作品としての完成度を高めようとする意識が見えるのではないだろうか。任天堂としての意欲作をうがった見方ではなく、素直にゲームとしての本質をとらえるように感じてプレイしてみてはいかがだろうか? 難しく考えず、ゲームを楽しむという気持ちを思い出させてくれるはずだ。
COLORIS(カラリス) | |
対応機種 | ゲームボーイアドバンス |
メーカー | 任天堂 |
ジャンル | パズル |
発売日 | 2006年7月27日 |
価格 | 2000円(税込) |
プレイ人数 | 1〜2人 |
仕様 | ゲームボーイアドバンス専用ワイヤレスアダプタ |
CERO | 全年齢対象 |
ORBITAL(オービタル) | |
対応機種 | ゲームボーイアドバンス |
メーカー | 任天堂 |
ジャンル | アクション |
発売日 | 2006年7月27日 |
価格 | 2000円(税込) |
プレイ人数 | 1人 |
CERO | 全年齢対象 |
DIGIDRIVE(デジドライブ) | |
対応機種 | ゲームボーイアドバンス |
メーカー | 任天堂 |
ジャンル | アクション |
発売日 | 2006年7月27日 |
価格 | 2000円(税込) |
プレイ人数 | 1〜2人 |
仕様 | ゲームボーイアドバンス専用ワイヤレスアダプタ |
CERO | 全年齢対象 |
Soundvoyager(サウンドボイジャー) | |
対応機種 | ゲームボーイアドバンス |
メーカー | 任天堂 |
ジャンル | アクション |
発売日 | 2006年7月27日 |
価格 | 2000円(税込) |
プレイ人数 | 1人 |
CERO | 全年齢対象 |
(C)2006 Nintendo.
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