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押忍! 押忍!! 押忍!!! 暑苦しいほど応援しまくる、リズムアクションの新機軸であります!「燃えろ!熱血リズム魂 押忍!闘え!応援団2」レビュー(3/3 ページ)

本作はとにかく、困っている人を応援しまくるゲームで、さまざまな楽曲のリズムに合わせてタッチペンでスクリーンを突っ付きまくるわけです。押忍! 応援を求めて外にも飛び出したので、そのへんも注目してほしいであります、押忍!

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困っている人は、日本中、世界中にいるであります! 押忍!

 押忍! ここからは実戦となる。実戦とはなんぞや? という感じだが、街中に出て困っている人を応援してみるという“趣向のひとつ”と考えてもらいたい。せっかくなので、ストーリーに沿った(ような)人を見つけて勝手に応援してみようかなと。ストーカーじゃありませんよ? 自分から探すのではなく、あくまでも心の叫びを聞き取る(つもり)と受け取ってもらいたい(ここからは口調も戻します)。

 早速困っている人を探しに表に出てみるであります。押忍!

 ……自分の前に何か悩んでいそうな若者を見つけました。場所もまさに神社。これは間違いなく、願掛けですね。様子をうかがっていると、案の定何かをお願いしている様子。ビンゴ! ……聞こえる、聞こえます、彼の心の声が!

「お…、お…、おうえんだーーーん!」

 おぉぉぉ、呼ばれました! マジで呼ばれました。応援しましょう! そうしましょう! 早速ニンテンドーDSをスタンバイ。選曲はもちろん「春よ来い!イチかバチかの就職戦線!! 」ステージの、「全力少年」(スキマスイッチ )です。勝手なイメージで、彼は就職難民と位置づけました(失礼)。

※写真はイメージです

 早速、彼を横目で見ながらスタート。レベル1だけあって、余裕です。頑張りますよ、あなたのために! マーカーの数も少ないし、スピードも遅めなのでサクサク進む。気合値もドンドン溜まっているので、コンボもどんどん繋がっていきます。お、横目で見る彼も何かほくそ笑んで、ブツブツ言っている様子。これは、インターバルも〇で、良い方向へ進んでいると判断していいのですか? この調子で行けば、大丈夫。応援を続けていくことにします押忍! どんどん彼の顔も紅潮してきているので、応援の効果が出ているのは間違いないでしょう。そして、ついに全力少年の曲も終わると、なんてことでしょう……彼を見たら満面の笑みで、正面を見つめているではないですか。ゲームも「応援 大! 成! 功!」。

 ん? おぉ、彼が賽銭箱に万札を入れた! こ、これは神社側への応援が成功したということと取っていいのでしょうか? 彼への応援のつもりが、別の意味で成功したみたいだ。結果オーライ。結局、彼の願いが何だったのか知ることはできませんでしたが、応援の効果が絶大だったことが分かったのでヨシとします。押忍!(無理矢理ですが)

 次は少し遠くに行ってみることにしました。押忍! 意味もなく牧場です。自然と空気がおいしいのですが、なぜに牧場なのか? ―― なんとなくです。押忍! 動物との触れ合いは大事なのですが、見渡す限り何も見えない。仕方なくおやつでも食べて、ボーッとすることにします。ボリボリ……。お、匂いに釣られて羊が集まってきた。が、集まり過ぎ。こちらも困るっていると、1匹の羊が自分に懇願の目を向けている。ん? んん? ひょっとして、ひょっとして?

「メ…、メ…、ンメェーーー!(お…、お…、おうえんだーーーん!)」


 きたです、きたです! 応援を求められますた。それなら選曲は「気分上々↑↑」(mihimaru GT)で行きましょう。ステージの「狼男は純情派!?耐えて、耐えて、ワオーン!!」と、シチュエーションは少し違うものの、動物(?)繋がりでOKとしました。レベル5と難度も上がってますが、頑張りますよ、やりきります。羊のためにも、応援します。スタート!

 どうやらこの羊は餌が食べられていないようです。よし、応援で気合注入で、どんどん他の羊に割り込ませます。「かませ、Yeah!Yeah!Yeah!」です。押忍! どんどん前に出てきたようなので、こっちも連続コンボを決めて行きます。ゲーム中でも、デートが成功していきます。いい調子です。このままです。イケイケで乗り切って行き、応援成功です。頑張りました。応援していた羊以外にも、ぎょうさん羊が集まってます。自分のカバンから餌をモリモリ食っています。近過ぎです。怖いです。が、「応援 大! 成! 功!」です。押忍!


 旅(主旨が変わってきていませんか?)の最後は、富士山です。日本一の山を応援です。もはや人ではありませんが。でも、聞こえてきます。何か、何かが聞こえてきました。

「お…、お…、お…、おさむちゃんでーーーす!」

 ……自分の年代が応援団をプレイすると、確実に口にするギャグを言ってきました。さすが3776mの山です。でも、改めて何か言い直すみたいです。

「お…、お…、おうえんだーーーん!」

 さっきの事は何もなかったかのように、富士山に助けを求められたました。これは気合が入ります。そうなればステージも「人類滅亡の日。地球よ永遠に!!」で、「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」(サンボマスター)に決まっています。ただし、レベルも最高難度の8です。頑張ります。死ぬ気でやるます。富士山のためにもです。

 「ふっじっさーん! ふっじっさーん!」と、声を出しながらプレイです。押忍! 序盤から激しいマーカーの数とスピード。これはかなり厳しい。が、気合です。気合で乗り切るのです。氷をも溶かす気合で、やりきるのです。山頂に掛かっていた雲が、晴れてきました。もう一頑張りですが、激しさも増す一方。雲が晴れていきます……遂にクリアとなりました。「応援 大! 成! 功!」。綺麗っす……。富士山、地球、美しいっす。これで、見事大団円であります。押忍!

これを遊ばなければ人生の楽しみが間違いなく半減! 絶対に損はさせないであります!! 押忍!

 押忍! ゲーム的には前作で出来上がっているのだが、本作「2」ではさまざまな個所に改良が加えられている。なんと言っても一番大きいのは、イントロ部分のスキップだろうか。前作ではいろいろな意味で伝説となった最終ステージ「READY STEADY GO」は、難度だけでなくその前奏の長さにも注目が集まった。自分も30秒近いイントロを聞いて、応援開始から10秒も経たずに応援失敗したことは数知れず。再挑戦する度に出てくる30秒のイントロは、ある意味トラウマにもなった。

 今作ではその部分が改善され、スキップすればすぐに応援開始になる親切設計。さらに、応援失敗した時は「復習」を選ぶことで、気合値が無くなる直前の状態が見られる。それによって、どこで失敗したのか確認できるわけだ。ただ、その失敗したフレーズ部分が練習できたら、もっとうれしい仕様だったのだが。欲を言わせてもらえば、各楽曲の特定フレーズを任意に練習できるモードがあればもっと良かったとは、自分の率直な感想。押忍!

 ただ、ゲームの根幹自体は、まったくもって素晴らしいのひとこと。何度も言うように完成度としては前作で出来上がっており、このような新たな感覚のゲームシステムは素晴らしいなぁと。応援失敗した時の悔しさをバネに何度も挑戦し、成功した時の達成感は最高の至福となった。クリアできないと思っていた曲が、ある日あっさりクリアできたりする。曲とリズムに合わせてマーカーをタッチし、コンボが繋がっていく快感・恍惚感・愉悦とアドレナリン出まくりとなること請け合いだ。

 前作からそうだったが、あの勢いのあるグラフィックに突拍子も無いストーリーがいい意味で味を出している。プレイ中はゆっくり見られないストーリー展開や、応援団の動きも「リプレイデータ」を保存しておけばいつでもじっくり見られるところも気に入っている。ゲーム好きだけでなく、あらゆる人にオススメできるソフトといえる本作。自分の家族も目を離すと遊んでしまっているほど。とにかく、このソフトを遊ばないと、人生の楽しみが減っていると言っても過言ではないと、筆者も布教活動を続けていこうと心に誓うほどの良作に仕上がっている。

 最後にお願いを1つ。企画は微妙に進んでいるのかもしれないが、続編ではぜひともWiiでの発売をお願いしたい。あのコントローラでのプレイ感は、応援団のシステムにバッチリとハマるはず。より仲間同士のプレイや、ネットワークを介しての対戦など、遊びの幅が広がるのではないかと。

 以上、長々と書き連ねましたが、“半人前”の田中一郎がお送りしたであります。押忍!!!

オススメのプレイスタイルは、テーブルや机の上のような平らな場所にDSを置き、太目のタッチペンを使って、ヘッドフォンをしてのプレイ。これ最強。止め時を失うほど、熱中できるソフトなのは間違いない。ぜひとも、多くの方々に遊んでほしいソフトであります。押ーーーー忍!!

「燃えろ!熱血リズム魂 押忍!闘え!応援団2」
対応機種ニンテンドーDS
メーカー任天堂
ジャンル応援リズムアクション
発売日2007年5月17日
価格(税込み)4800円
プレイ人数1〜4人
対応DS (Lite)振動カートリッジ
CERO全年齢対象
「押忍!闘え!応援団」 (C) 2005 Nintendo/iNiS
「燃えろ!熱血リズム魂 押忍!闘え!応援団2」 (C) 2007 Nintendo/iNiS

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