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旅行する時間がないので、「PGR4」で世界一周気分を味わってみた(3/3 ページ)

Xbox 360を代表するレースゲーム「PGR 4 - プロジェクト ゴッサム レーシング 4 -」。シリーズ最新作が発売されて数日――コースである街の作り込みがハンパない本作を使って、観光気分でレースを楽しんでみました。

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リアルな街並みと多彩な天候を楽しめるのがキーポイント

 というわけで、本作に収録されているコースをちょっと変わった角度から紹介してきたのだが、いかがだっただろうか。レースゲームのコース紹介はどうしてもコースの構成に目がいきがちだが、本作は景色の作り込みが尋常ではなく、しかも実在の都市がモデルになっているため、こういった楽しみ方もできるのだ。

 加えて、本作の目玉である“天候を変更できる機能”にも注目したい。雪のニュルブルクリンクという景観は珍しく、さらにそこでレースを行えるのは、本作ならではの楽しみ方であろう。天候によって景観がガラッと変わるため、同じ都市でも色々な表情を楽しめるのは斬新だ。路面の状況が変わると、クルマの挙動も大きく変わるため、異なる走りを楽しめるのも大きな魅力だろう。

天候を“雷雨”にすると、こんな感じに。雪ほどではないが、路面が滑りやすいため、結構スリップしてしまう
こちらは天候を“アイス”にした状態。路面がアイスバーンになっており、やっぱり滑りやすい

 それにしても、本作の映像は本当に素晴らしい。街並みの緻密さはモチロンのこと、天候が変わるだけで、こうも都市の表情が変わるのかと驚かされる。雪も、一粒一粒がフワッと舞うその様を体感でき、本当に雪景色の中を走っている気分を満喫できるのだ。

 ちなみに本作には、今回紹介した以外に、MICHELIN TEST TRACKという架空のサーキットと、東京の新宿コースが収録されている。MICHELIN TEST TRACKは架空のものであるという理由で、また新宿は前作でさんざん紹介されたという理由から、今回は割愛させてもらった。あと筆者がいつも見れるからいまさらってことで……。

ちょっとお茶目な“実績”も――チキンと呼ばれると見境いがなくなる?

 さて、Xbox 360には「実績」というシステムが搭載されている。各ゲームごとに目標が設定されており、達成したらポイントをゲットできる、というものだ。全体的にはやり込み系の内容が多いのだが、本作の実績には非常にユニークなモノがあったので紹介したい。

 その実績は、「3CZV657」というモノだ。解除条件は「DMC-12で、落雷の瞬間に時速88マイルで走行する」こと。DMC-12は知らないが、このクルマの愛称である「デロリアン」は聞いたことがある、という人は多いのではないか。映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場した、あのクルマなのである。

 もう、実績解除の条件の意味もお分かりだろう。そう、この実績は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」1作目をネタにしたパロディなのだ。ちなみに実績名の「3CZV657」は、映画に登場したデロリアンのナンバーである。芸が細かい。

 本作には、これ以外にも映画をネタにした実績がいくつかある。やり込み系も良いが、こういったジョークがきいた実績もなかなかイカしていると思うのだが、いかがであろうか。

完成度は高い良作だが……

 前作「PGR 3」は意欲作であった。「PGR 2」より大幅に進化した映像、オンラインでレースを観戦できる「Gotham TV」機能、都市上の好きなルートをコースに設定できる「ルートクリエイター」など新機能が満載で、非常にワクワクさせられたものだ。シリーズで初めて、ランボルギーニ社の車種が収録されたのも大きな話題を呼んだ。だが、実際のレース画面は予想ほどキレイでなかったり、ロード時間が非常に長いなど、欠点も多い。筆者は猛烈に長いロード時間に耐えられず、残念ながらあまり遊ばなかった記憶がある。

 本作では、それらの欠点がすべて改良されており、非常に遊びやすくなっている。ロード時間はまだちょっと長いけれど、全然許容できる範囲だ。ゲームボリュームも増えており、完成度は非常に高い。

バイクも天候も悪くないのだが、ウリとしてはちょっとアピール度が低い。つまり前作との差別化がイマイチわかりにくいのだ

 では何が問題かというと、新機能である「バイクの参戦」および「天候の変化」が非常に地味であることだ。なんというか、「PGR 3」発売前に感じられたあのワクワク感が感じられないのである。「実在の都市で、最高級のスポーツカーに乗って、格好良く運転する」という「PGR」シリーズのコンセプトからも、これらの新機能はちょっとズレている気がする。が、これはあくまでも個人の感想。バイク好きにはやっぱり感慨深いものだろう。

 ちなみに、開発元であるビザーレクリエイションは、つい最近アクティビジョンに買収されてしまった。ビザーレ製の「PGR」シリーズは、もしかしたら本作が最後になってしまうかもしれない。もし次回作があるのであれば、もっとクールで派手な新機能を追加してもらいたいところだ。

「PGR 4 - プロジェクト ゴッサム レーシング 4 -」
対応機種Xbox 360
ジャンルレーシング
発売日2007年10月11日
価格(税込)7140円
プレイ人数1〜2人(Xbox LIVE プレイ人数:2〜8人)
(C) 2007 Microsoft Corporation. All rights reserved. Developed by Bizarre Creations Limited.
(C) Bizarre Creations Limited 2007. All rights reserved.
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