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ペンで走り、ペンで斬り、ペンで忍法を唱える! あのハードな忍者アクションが、装いも新たにDSで登場「NINJA GAIDEN Dragon Sword」レビュー(2/2 ページ)

「DEAD OR ALIVE」などを手がけたTeam NINJA初の携帯型ゲーム機でのタイトルは、DSの特性を生かしまくった操作方法で、タッチペンアクションの新時代を切り開く! いやいやホントに、大げさでなく、それくらいの気合いが感じられるタイトル。アクションゲーム好きは要チェック!

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 また、ニンテンドーDSならではの操作方法が採用されているのが、忍法による攻撃だ。プレイがある程度進行するとリュウ・ハヤブサは忍法が使えるようになる。タッチスクリーン左上の忍法アイコンをタッチすると忍法詠唱画面に切り替わる。タッチスクリーン中央に大きく表示された梵字を素早くなぞると忍法が発動し、強力な火炎龍の術や稲妻の術を繰り出すことができるようになる。ただし忍法を使うには気力が必要なのでやたらめたらに乱発はできないので、ご注意を。ちなみに忍法で障害物を排除しなくては先に進めない場所があるので、適材適所で忍法を駆使しつつ先に進んでいこう。

忍法詠唱画面では、素早く正確なペンさばきが要求される
詠唱に成功して、忍法さく裂! 敵を一網打尽だ

敵に囲まれてピンチに。こういうときに絶技が出せればピンチを切り抜けられる

 リュウ・ハヤブサの究極の技と呼ぶべき“絶技”は、タッチスクリーン全体を素早くシャカシャカとスライドしてから離すことで発動する。絶技には2段階のレベルがあって、スライドし続けるほどより強力な絶技が出る。ここぞというところで使っていきたい技だ。

 本作はタッチペンによるアクションという点でニンテンドーDSの特性をいかしているのだが、もう1つニンテンドーDSならではの操作が仕込まれている。実はマイク機能に対応しており、とあるキャラが寝ている時に起こしたり、シースワローというキャラを探し出す時に息を吹きかける(もしくはマイクに向かって声を出す)という操作が必要。なかなか面白い試みだ。

 ここまで読んで「ボタンは一切使わないのね」と思った人もいるかもしれないが、ボタンもちゃんと使われている。十字ボタン、A、B、X、Y、L、Rボタンはすべてリュウ・ハヤブサのガードに使われる(ガード中にタッチスクリーンをタッチすることで裏風という回避行動もできる)。右利きでも左利きでも同じように操作できるというわけだ。筆者の場合は右利きなので、右手でタッチペンを持ち、左手は本体を固定しつつ十字ボタンの左ボタンを押すというプレイがしっくり来たが、もちろん好みと環境でガードに使うボタンは自由に選べる。なお、スタートボタンとセレクトボタンはポーズメニューを出すために使われる。ポーズメニューでは剣のレベルや現在持っているアイテムや技などが確認できるのだ。


イエローエッセンスはとにかく回収しておこう。あればあるほどいいアイテムが買える

 さまざまな攻撃を駆使して敵を倒すと“エッセンス”と呼ばれるエネルギーの塊が現われる。これはプレイにおいて重要なアイテムだ。イエローエッセンスはアイテムの購入に必要な、いわゆるお金の代わりになるもの。ブルーエッセンスは体力が回復し、レッドエッセンスは気力(忍法アイコン)が回復するアイテムだ。積極的に回収して戦闘を有利に進めていきたい。

 イエローエッセンスがたまったら、道具屋ムラマサからアイテムを買うことができる。体力の上限を上げたり、剣のレベルを上げたり、新しい忍法を取得するなど、ムラマサの持つアイテムはどれもプレイに役立つものばかりだ。


技や忍法を手に入れることでアクションの幅も広がる
いたるところにワープできるポイントがある。どことどこがつながっているかをよく把握しておこう
行く先々にはリュウ・ハヤブサを追い詰める罠や仕掛けが待ち受けている。心してかかられよ

ハードでシビア……そして新鮮なタッチペンアクション!

 本作はニンテンドーWi-Fiコネクションにも対応している。自分のスコアであるKarmaを全国ランキングにエントリーさせることができるのだ。難易度別に自分の順位と上位プレイヤーのスコアを見ることができるので、「上位ランキングにくいこみたいっ!」とプレイのモチベーションがグンと上がる人もいるかもしれない。

 また、やり込み要素として、プライズというものがある。ファイル選択画面で最初は開くことのできないところがあるはずだ。プレイが進行すれば、プレイ中に手に入る木札を集めることでさまざまな要素が開放されていくようになる。木札探しもプレイの楽しみのひとつだと言えるだろう。

 アクションそのものの難易度は最初の方こそ簡単だが、先に進めば進むほど確実に上がっていく。油断すればあっという間に死んでしまう、なんてことはざらだった。それでもまめにセーブポイントがあるし、何度も挑戦して先に進むというハードさ、シビアさもまた、アクション好きな筆者としてはたまらない感覚だった(ただ、あまりに夢中でやりすぎて右腕が軽く痛くなるという弊害もあった……)。コアなアクションファン用に高難易度も用意されているので、ご安心いただきたい。アクション下手には敷居が高いかもしれないが、タッチペンによるアクションという点でボタン操作のアクションとはまた趣きが違うので、アクションが苦手でも興味があるのなら、ぜひ本作にチャレンジしていただきたい。

 筆者は本作が発表された時に「DSで縦持ちでタッチペンで『NINJA GAIDEN』?」と不思議に思ったものだ。据え置き型ハードだから実現した美麗なグラフィックと複数のボタン操作による多彩なアクションという従来の「NINJA GAIDEN」とは大いにギャップがあった。しかし実際にプレイしてみると、これはこれでしっかり「NINJA GAIDEN」だな、という結論に落ち着いた。

 グラフィックは、ニンテンドーDSのアクションという点ではトップクラスに位置するくらいに流麗で、キャラの動きは非常になめらか。技や忍法が決まった時の爽快感はこれまた格別。タッチペンによる移動や攻撃、忍法の梵字なぞり、マイクを使った要素など、これでもかというほどにニンテンドーDSの特性をいかしつつ、しっかりハードなアクションに仕上げてきた、という印象だ。オプションで音声出力をヘッドフォンにして、実際にヘッドフォンで聴くとサウンドの質の高さにも驚かされる。かなり臨場感のある音作りがされているように感じた。難易度も高くやり込み要素もバッチリなので、きっとコアなアクションファンにも受け入れられるだろう。

 ハードは変われど「NINJA GAIDEN」は「NINJA GAIDEN」だった。そして本格的でありながら新鮮なタッチペン忍者アクションは、ニンテンドーDSでのアクションゲームに新たな風を吹き込む先駆者でもあるように思う。あなたも、新しいリュウ・ハヤブサのアクションの門出に立ち会ってみてはいかがだろうか。

「NINJA GAIDEN Dragon Sword」
対応機種ニンテンドーDS
ジャンルタッチペンアクションアドベンチャー
発売日2008年3月20日
価格(税込)5040円
CEROB区分(12歳以上対象)
(C) TECMO,LTD. Team NINJA 2008
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