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なぜか学ランでメガネでピコピコな、8ビットパンクバンド「バイナリキッド」日々是遊戯

「8ビットパンク」を自称するインディーズバンド「バイナリキッド」が、4月4日に新作アルバムをリリースした。その名も「母さん、なんでウチにはファミコンないの?」。パンクとファミコン――ある意味相性最悪な2つが織りなす、独特のサウンドを聞け!

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目指すは「“逆”YMCK」――? 8ビットパンクの由来とは

 先日の「ファミソン8bit」に続いて、今回も筆者の趣味で、ちょっと変わったゲーム音楽ネタをご紹介。といっても、こっちは果たして“ゲーム”ネタに含めていいものやら……。

 今回紹介するのは、現在インディーズで活動中の自称8ビットパンクバンド「バイナリキッド」。学ラン&メガネのボーカル2人に、ギター+ドラム+キーボードを加えた5人組のバンドで、現在はアルバム「母さん、なんでウチにはファミコンないの?」(4月4日発売)が全国のCDショップにて絶賛発売中だ。

 「8ビットパンク」のゆえんは、ギターやドラムに加えて、バックに打ち込みのファミコン音源を重ねてあるところ。だからジャンル的にはYMCKのようなチップチューンに分類すべきなのかもしれないが、こっちはファミコン音源を前面に出すのではなく、あくまで楽器のひとつとしてしか扱っていないところが面白い。ファミコンに愛着のある人が聞けば、ある意味かなり「ファミコン様に失礼な」音楽だが、彼らにとってはギターもファミコンも同じ、ステージ上でぶっ壊す道具のひとつに過ぎないのかもしれない――と解釈すれば、一応パンクとしての筋は通る。実際、ステージ上でのハチャメチャなパフォーマンスとは対照的な、ファミコン世代の郷愁を誘うメロディとサウンドは、よそのバンドにはちょっとないものだ。なるほど、「“逆”YMCK」とはよく言ったものだと思う。

 そもそもなぜこんな音楽をやろうと思ったのか。ボーカルのヒロポさんにたずねてみたところ、「最初はメンバーが2人しかいなくて、しかも2人とも楽器がヘタだった(笑)。それに、ボクにはファミコンの音が“ピコピコ”じゃなくて、ジミヘンやグループサウンズのファズの音に聞こえたんです」とのこと。言われてみれば、エレキもファミコンも同じ矩形波には違いない。けど、それでパンクとファミコンという、決して相性がいいとは思えない2つをくっつけてしまうのは、常人の発想ではないと思うのだが……。

 バンドのコンセプトは、「“くにおくん”の新作で、例えば“バンド編”のようなものが発売されたらきっとこんな感じ」を形にしたものだとか(ホントにその場のノリだけで言ってたらしいので、ファンは信じないように)。音楽だけでなく、ステージでのパフォーマンスも楽しいバンドなので、興味がある人はぜひ一度ライブに足を運んでみてほしい。ちなみに公式サイトからは、YoutubeやMYSPACEへの動画・視聴リンクも貼られているので、とりあえず見てみたい、聞いてみたいという方はそちらからどうぞ。

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