ゲームソフトの発売日、なぜ“木曜日”?:日々是遊戯
ゲームソフトの発売日と言えば、現在は“木曜日”とほぼ決まっている。でもたしか、もっと昔は金曜発売が主流だったはず。一体どこから木曜発売に変わったのだろうか?
最初に始めたのはSCE
現在では、ゲームソフトの発売日と言えば“木曜日”が通例となっている。ところで、これってなぜ木曜日なんだろうか。
ファミコン世代からのゲーマーならご存知のことと思うが、その昔、ゲームの発売日は“金曜日”が主流だった(そもそもファミコン発売当初には、決まった曜日に発売するという習慣すらなかったが、やがて各社で足並みをそろえるようになり、少しずつ金曜発売の習慣ができあがっていった)。たしかに金曜日にゲームを購入すれば、そのまま土・日とたっぷりゲームに没頭できるわけで、ユーザーにとっては理にかなった話である。
では、どこから木曜発売になったのか。最初にその習慣を取り入れたのは、実はソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)だった。参入当初はSCEも金曜発売の習慣にならっていたが、デジキューブがコンビニエンスストアでプレイステーション用ソフトの販売を始めた1997年ごろから、ほぼすべてのPS用ソフトを木曜発売へと移行。すると今度は各社がこれにならって、少しずつ足並みをそろえていったというわけだ。
なぜSCEが木曜発売にしたかという点については諸説あるが、有力なのは“メディアがROMカートリッジからCD-ROMになり、発注から入荷までのタイムラグがほとんどなくなったから”という説。つまり木曜発売なら、発売日に品切れを起こしてしまっても、すぐに再発注すればその週のうちに再入荷も可能というわけだ。もっとも、これは自社で生産・流通経路を持っていたSCEならではの芸当で、そのため任天堂などはかなり遅くまで、金曜発売の習慣を変えなかったようだ。
現在は任天堂も木曜発売を採用しており、クリスマスシーズンなど一部の例外を除いて、ほぼすべてのゲームソフトが木曜日に発売されるようになっている。今ではデジキューブもなくなり、ふたたび任天堂がゲーム市場の首位に返り咲いているが、SCEが始めた木曜発売の習慣だけは変わらずに残っているから面白いものだ。
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