どこもかしこも長蛇の列――「バイオハザード5」「逆転検事」のプレイリポートもあります:東京ゲームショウ2008 カプコンブース
来場者で賑わうカプコンブースについて、現地からブースリポートをお届け。バイオハザード&逆転シリーズ最新作もプレイしてきました。
人気タイトルの続編に来場者が集中するプレイアブルコーナー
カプコンブースは、自社が誇るビッグタイトルの続編が目白押しで、ブース全体にかなりの活況が感じられた。特に来場者が集中したのは、やはり「モンスターハンター3(トライ)」の体験コーナー、次いで「バイオハザード5」の体験コーナーにも多くの人々が列を作った。
まずはプレイアブル出展された各コーナーを写真とともに追ってみよう。
プレイリポート、お届けします
一番人気である「モンスターハンター3(トライ)」に関しては、こちらのページをご覧いただくとして、ここでは他のタイトルをプレイしてみてのリポートをお伝えしよう。
まずは「バイオハザード5」。バイオハザード5の試遊スペースには1人プレイ用と2人協力プレイ用があり、いずれかを選ぶことになる。
筆者はとりあえず2人で協力できるCo-Opモードを選び、試遊台へと向かった。見ず知らずの男性と組み、相方はクリス、自分はシェバを操作することになった。マップは2つから選べたのだが、我々はShanty townというほうを選択した。
操作方法はスタンダードとシューターから選べる。スタンダードは「バイオハザード4」に近い操作で、シューターはFPSに近い操作とのアドバイスを聞き、スタンダードを選んだ後、バイオの新しい世界へと飛び込んだ。
とにかく驚くのはグラフィックの瑞々しさ。筆者がプレイしたのはXbox 360版だったのだが、同じエリアにPS3版もある。パッと見、両者の区別はつかない。そして本当にどちらも超美麗なのだっ! バイオハザード4と似た操作システムということで、左スティックだけで方向転換、前進後退ができる。カメラは常にキャラの後方を追っており、右スティックで周りを観れるものの、グリグリと視点変更できるわけではない。飽くまでも後方視点キープが基本だ。
最初は慣れないが、理解すると左スティックだけでぐんぐん進む。Aボタンを押しながら移動して走り、右トリガーを押しながらXボタンを押して射撃し、オブジェを壊したりしながら進む。やがて理性を失った人々が襲ってくる。ゾンビとまではいかないが、確実に歯止めが狂ってしまった人たち。バイオハザード4の村民と同じような状態になっているのだ。
隣の男性演じるクリスと協力しながら、暴徒を撃っていく。ちなみに仲間であるクリスを射撃してもダメージはない。リアルじゃないと言えばリアルじゃないが、状況が混戦することもかなりあるので、いちいち当たり判定があっては難易度が上がってしまうのだろう。
次々に襲い来る暴徒を倒しながら進んでいくと、ひとりでは決して登れない高さの壁が現れた。ここでクリスがすかさず構える。Bボタンを押すように画面に指示が出たので押してみると、クリスがシェバを上に押し上げた。この後、クリスは下のルートをシェバは上のルートを通ることになる。
合流したり離れたりしながら、順調に進んでいく。至近距離でドラム缶を撃ってしまいダメージを受けてしまった時には、クリスが緑のハーブを渡してくれるなど、協力プレイらしいシーンが何度かあった。
やがて、ちょっとしたムービーが挿入され、奥から奇怪な生物がやってくる。頭に袋をかぶりチェンソーを持った男が現れたのだ。ホラー好きな筆者は狂喜乱舞。男の筋肉の描写も美しく、見とれて思わず斬られそうになる。
“チェンソー男と言ったって、すぐに死ぬだろう”と余裕をかましていた筆者だったが、中ボスクラスの強さを持っていた。何度か撃ってもなかなか死なないうえに、動きが微妙にいやらしく、気がつけば近くにいたりするのだ。これははっきり言って怖かった。真昼のシチュエーションで恐怖するだろうかと思っていたのだが、存在の恐怖に昼も夜も関係ない。
ダメージもけっこう受けて諦めそうになりながらも、チェンソー男の恐怖に立ち向かう。クリスとの連携もどうにかうまくいって、粘りに粘ってついにチェンソー男を倒すことに成功する。この時は思わず“よっしゃ!”と声が漏れてしまった。
どうせならということで、シングルプレイの操作はシューター、Co-Opモードで選択しなかったマップという構成でもプレイしてみた。今回はPS3版だ。
最初にも述べたが、両ハードのグラフィックの差はほとんど感じられなかった。そして1人用でクリスを操作してのプレイ。シューターの操作で動いてみると、筆者的にはこちらのほうが断然しっくり来た。PS3でシューターの場合、左スティックで移動し、右スティックで自由に視点変更、そしてL1ボタンで構えてR1ボタンで射撃をする。勘のよい人なら分かると思うが、これはまさにFPSやTPSの仕様。日頃からFPSを愛好している記者としては、スタンダードよりも俄然やりやすく、心なしか動きも軽快になった。
こちらのマップはいきなり暴徒に囲まれた建物から始まる。オブジェをドアのところまで押して侵入の時間稼ぎをしたりしながら、アイテムを取って襲撃に備える。シングルプレイの場合、パートナーキャラはAIで動き、プレイヤーをサポートしてくれる。クリスが傷付くと回復してくれたり、なかなかナイスサポートをするシェバ。もちろんAIで動くシェバが力尽きてもゲームオーバーになるので、気を配りながら行動しなくてはならない。
雑魚的な暴徒は適当に撃てば死んでくれるが、このマップで厄介だったのが斧男(正式名称分からず)だった。チェンソー男のように顔は布で覆われ、大きな斧を振り回す怪力の持ち主だ。スタッフ曰く「そいつは強すぎてやっつけられないので、とにかく援護が来るまで逃げ切ってください」とのこと。逃げればいいと思って油断していると、シェバがやられたり、自分もやられたりして失敗してしまった。斧攻撃をくらうと瀕死になるので、けっこう難しい。三度目の正直でようやく援護が来るまで耐え忍び、クリアとなった。
2人協力の面白さもさることながら、シングルプレイ時の仲間の行動もなかなか優秀で、ステージ中の緩急のつけ方や恐怖の演出も冴えている。短い時間ながらバイオハザード5の魅力を味わうことができた。
次に紹介するのは「逆転検事」。こちらは「逆転裁判」シリーズのスピンオフ的な新作品と言えばよいだろうか。弁護士・成歩堂龍一 の前に立ちはだかる検事として登場した人気キャラクターの御剣怜侍を主人公にした作品だ。
試遊スペースは御剣の執務室をイメージした作りになっていて、なかなか凝っている。フカフカの来客用っぽい椅子に全員が座ったところで試遊が始まり、10分ほどで総入れ替えという流れだ。
約10分の間にできたことは、殺人現場の調査、検証。従来の逆転作品同様に、最初に犯人の犯行シーンが描かれる。そして御剣が登場し、事件の解決へと乗り出すことになる。相棒はおなじみ糸鋸(いとのこぎり)刑事で、2人の会話は微妙にかみあわず、完全にデコボココンビっぷりを見せてくれる。なぜか御剣の執務室でひとりの刑事が死んでいた、という設定で部屋のいろんなところを調べることができる。
本作には“ロジック”を生み出す新システムが採用されている。得た情報から確定した事実が御剣の頭にストックされる。この事実の中から結びつく複数の事実を選択すると“ロジック”が生まれ、御剣が推理を展開する。そうして新しい仮説や真実にたどりつく、というシステムだ。体験版なのでシンプルではあったが、ロジックに至る操作がちゃんと盛り込まれている。舞台は法廷から現場へ……。御剣の新たな逆転ストーリーに期待したい。
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