ソニー・コンピュータエンタテインメントは、米国スタンフォード大学が行っている分散コンピューティングネットワーク「Folding@home」をプレイステーション 3向けに展開しているが、このPS3向けにデザイン・開発したアプリケーションおよびそのプロジェクトへの協力で、財団法人日本産業デザイン振興会が主催する「2008年度グッドデザイン賞」金賞を受賞した。
「Folding@home」は、タンパク質の折りたたみの原理を探り、それが癌をはじめとするさまざまな疾病とどのように関連しているのかその原因究明を目的としたプロジェクトだ。
PS3向けの「Folding@home」プロジェクトへの協力では、宇宙からみる地球をモチーフにした独自のユーザーインタフェースを採用しており、時間の経過に従って昼夜の変化を楽しめるほか、PS3ユーザーが「Folding@home」に参加している地域や人数の規模感が、地球上に表示される光の点によって一目で確認できるというもの。
受賞の理由については、疾病の原因究明という社会的課題に対して、より多くのPS3ユーザーに訴求するためにエンタテインメントの要素を取り入れる形で社会貢献活動を可視化したことが、今後のデザイン領域の進むべき方向性を示唆しているからとしている。
受賞についてSCE エグゼクティブ バイス プレジデント(テクノロジープラットフォーム担当)兼 CTO 茶谷公之氏は、「PS3向け“Folding@home”のプロジェクトへの協力が、このたびグッドデザイン金賞を受賞したことを大変うれしく思います。これまで150万以上のPS3ユーザーの皆様にご参加いただいており、“Folding@home”プロジェクトに貢献できたことを誇りに思います。これからもPS3ならではのエンタテインメントの世界をお楽しみいただきながら、より多くのユーザーの皆様にご参加いただけるよう、努力してまいります」とコメントを寄せている。
なお、今回のグッドデザイン金賞の受賞に先立ち、SCEのオンラインサービス「PlayStation Network」のロゴマークならびにゲームをはじめとしたエンタテインメントコンテンツがダウンロードできる「PlayStation Store」のユーザーインタフェースが、2008年度のグッドデザイン賞を受賞していた。
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