ノスタルジックな雰囲気が漂う空の旅に出発――テクモ初の本格RPGのデキは？：「ノスタルジオの風」レビュー（2/2 ページ）

11月6日にテクモ初の本格RPG「ノスタルジオの風」がニンテンドーDSで発売された。果たして、どんな楽しみが体験できるんだろうか。実際にプレイをして確かめてみた。

[網野三平，ITmedia]

パーツをカスタマイズして飛空船バトルに勝とう

　冒険者となったら、いよいよ飛空船に乗ってギルバート探しに出発だ。街を出ると、ワールドマップに切り替わり、飛空船で世界の空を飛び回れる。ワールドマップを移動中に、敵と遭遇すると飛空船バトルに突入する。敵を全滅させれば勝ち、敵に攻撃されて飛空船の耐久度がゼロになると負けとなる。

　飛空船バトルはダンジョンでのバトルと戦い方が大きく異なり、飛空船に搭載されている武器を使って戦うことになるほか、使用できるスキルは飛空船バトル専用のものになる。雪が降るとガンやキャノンの命中率が悪くなるなど、天候にも気を配らないといけない。さらに、空での戦いでは、正面と左右の3方向から敵が襲ってくる。

　攻撃する武器の種類によって得意とする攻撃方向が違うので、いくつもの要素をすべて踏まえて戦闘プランを考える必要がある。ダンジョンでのパーティーバトルよりもさらに戦略的要素が強い、歯応えのある戦いが楽しめる。

　気をつけなければいけないのは、キャラクターの強さと飛空船の強さは別ということだ。筆者はダンジョンでレベル上げをしてキャラクターがかなり強くなっていたので、飛空船バトルでも余裕をかましていたのだが、あっさり倒されてしまった。途中でセーブもしていなかったため、レベル上げ前の状態に戻されてしまうことに……。

　飛空船の強さは、飛空船の装備によって決まり、キャラクターの能力が影響するのはスキルくらいとなっている。飛空船は大都市にある飛空船ドックでカスタマイズでき、各キャラクターが使う武器や、防御シールドなどを購入および設置が可能だ。空には、モンスターだけでなく空賊など、凶悪な敵がうようよしているので、常に最先端のカスタマイズを施すようにするのがお勧めだ。

（写真左）飛空船バトル。ダンジョンでのバトルとは戦い方が異なる
（写真右）飛空船の強さは、飛空船の装備によって決まる

やり込み度抜群の冒険者手帳

　冒険者になると、クエストが受けられるようになり、ワールドトレジャーを発見できるようになる。クエストは冒険者協会で依頼を受け、任務を達成すると報酬と冒険者ポイントがもらえる。冒険者ポイントをためると冒険者ランクが上がり、より報酬のよい依頼を受けられるようになる。

　ワールドトレジャーは、いまだ見つかっていない伝説の遺跡などのことで、特定の場所を飛空船で飛ぶと発見できる。クエストやワールドトレジャーの達成度は、冒険者になるともらえる冒険者手帳で確認できる。この冒険者手帳は、それ以外に宝の回収率やモンスターデータなど、さまざまなデータが細かく記載されている。すべての項目を埋めるのは大変そうだが、フルコンプリートできれば一流の冒険者と呼べるかもしれない。

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　黒装束の秘密結社が登場した時は、いったいどんなゲームなのだろうかと思ったが、ロマンいっぱいの世界設定、戦略要素の強い2種類の戦闘、やり込み要素満載の冒険手帳と、しっかりと丁寧に作られたゲームのように感じた。派手さはないが、じっくりと楽しむにはうってつけだ。ハリウッドばりの超大作に飽きて、昔ながらの良作RPGに飢えている人は、ぜひともプレイしてみてほしい。

(C)2008 TECMO,LTD. / RED

ノスタルジオの風
発売予定日	発売中
価格（税込）	5800円
対応機種	ニンテンドーDS
ジャンル	RPG
CERO	A（全年齢対象）
発売元	テクモ