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キメラはそのころ、とっくに日本を制圧していた!?「レジスタンス2」Insomniac Games現地取材(5/5 ページ)

SCEJが11月13日に発売したPS3用FPS型SFアクションの開発元であるインソムニアックに取材を敢行。「レジスタンス2」だけでなく、2009年3月12日に発売が決定したPSP版の新作についても聞いてきた。

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テッド・プライス氏ミニインタビュー:その時、日本はどうなっているのですか?

 取材の合間に、インソムニアック社長兼CEOのテッド・プライス氏にインタビューをする時間をいただいた。まずは日本人として、キメラの侵略が開始したころ、日本はどうなっているのかを聞いてみた。だって気になるでしょ?

―― ロシアから広がったキメラの猛攻ですが、日本はどうなっているのでしょうか?

プライス氏 実際、ちゃんと設定があるんですが、1930年代にまず中国とインドに広がります。その後、日本まで到達していますね。時代的には1940年代には到達していることになっています。そのころには、アジア圏にはキメラが席捲(せっけん)して、もう何もなくなっています。もちろん、人間なんて存在していません。皆、キメラ化しているわけです。イギリスとアメリカがキメラの攻撃から逃れることができたのは、地理的にもっとも遠いところにあったためです。それと大西洋と太平洋をなかなか越えることができなかったということでしょう。しかし、ついに「レジスタンス2」で戦艦が登場し、海を渡ることになったわけです。

―― 日本はすでに壊滅していましたか……。日本を戦場にキメラと戦ってみたかったですね。

プライス氏 それが実現できれば素晴らしい事なのですが、開発するのにあたり、その環境を知る必要があるんです。我々の環境に慣れ親しんでいる場所でないと、リアルなものが作ることができません。開発者が欧米出身者ということもあり、その地を舞台にするのは自然な流れなわけです。

―― ゲームの設定上、キメラの影響が及んでいなかったのはイギリスとアメリカだけですか?

プライス氏 まだアフリカ、オーストラリアが残っていますが、「レジスタンス2」の時点で欧州や北米は壊滅しました。

―― 今後のシリーズによってはそこも舞台になりえるかもしれませんね。

プライス氏 我々はこのシリーズを息の長いフランチャイズにしたいと思っております。3部作などと噂されたこともありましたが、もっと続けていきたい。もちろん、たくさんゲームを製作することには興味ありますが、今は最新版に注目してもらいたいので、「レジスタンス2」を何度も楽しんでもらえたらうれしいです。

―― 「レジスタンス:人類没落の日」と「レジスタンス2」とでもっとも異なる点はなんですか?

プライス氏 おかげさまで前作ではハードのローンチタイトルということもあり、早い段階からPS3に慣れることができました。我々は当初から高い目標を意図的に設定して経験を積んできたので、「レジスタンス2」ではさらに磨きをかけて発表できたと思っています。その経験値が今回の製作に関して、より開発を容易にし、よりよくする技術や仕掛けを発見できました。あえていうのであれば、圧倒的にプレイ感がよくなったと思います。

―― 何か本作で伝えたかったものなどあったのでしょうか?

プライス氏 モラル上伝えたいことは存在していません。あえていうならキメラを殺すことはいいことだということくらいです。実際、道徳上のメッセージというものは含んでいないのですが、いわゆる“よくない内容”と言われるものが伝わる感じはあるかもしれません。内容的にも。ただ、本作ではネイサン・ヘイルが抱える問題を解決できるかもしれないし、圧倒的な不利な状況での1人の男の戦いを描いています。おっと、訂正させていただきますと、悪いキメラは殺してもいいということにさせてください。

―― キメラの造形で参考にした作品などはなにかあるのですか?

プライス氏 私自身がキャラクター設定したわけではありませんが、多くは前作からの継続であり、ホラー映画やSF映画を参考にしています。しかし、特定のものはありませんね。ほとんどオリジナルのクリエイションです。ただ、クリーチャーの動きはウィル・スミス主演の「アイアムレジェンド」を参考にしています。元々はゾンビも敵をゆっくり動かすという概念があったのですが、それをやってみたらあまり面白くなかったんです。登場するグリムもそうしてあの素早い動きとなったわけです。

―― お気に入りのキメラは?

プライス氏 それぞれのタイトルでお気に入りがあるのですが、前作ではメリアルというゾンビのようなキメラが好きでした。本作では選ぶのが難しいのですが、やはりカメレオンですね。怖いし、すぐ身体を切り裂かれる。ゲームに慣れたワタシでも何度も殺されるほどです(笑※)。実際、このゲームでのカメレオンの評価は、驚かせてくれるから好きという意見と、難しいという意見を聞きますね。

※プレイス氏はデモの際、カメレオンで何度も死んでみせるという本当に開発者? と疑うイージーミスを連発していた。

―― インソムニアックの会社サイトには、それぞれメンバーの紹介文が掲載されてますよね? プライスさんの紹介文に「必殺技:超しかめっ面」とありますが、ゲーム中で「超しかめっ面」になったところは?

プライス氏 「レジスタンス2」に関しては、常にしかめっ面でしたね。いつも改修しなくてはならないバグなどを探しながらプレイしていたので、本当にいつもしかめっ面でした。でもそれは開発中だけで、発売後は満たされてますよ。ただ、マルチプレイの時、ひどくやられたときはさすがにしかめっ面になってしまいますね(苦笑)。

―― 対戦プレイで今回60人を実現していますが、何人までならできると思いますか?

プライス氏 さらに突き進むことはできますが、現状80人以上は可能だと思います。というのも、クライアントサーバのアーキテクチャがP2Pではないことが幸いしていまして。ただし、課題になることは設定していく中で、あまり多くのプレイヤーを扱うとデザイン上、ゲームを楽しむこと自体が難しくなるんです。プレイヤーはおおむね、自分が中心という考えのもとプレイしていますよね? プレイヤーはゲームに楽しませてもらっているという感覚ですが、参加人数が増えるとプレイヤーはその感覚がつかみにくくなるんです。そのバランスを考えないといけないと思います。ちなみに、60人というのはスクワッド(分隊)扱いにすることで、対処しています。

―― では最後に、ずばりキメラとはなんですか?

プライス氏 それはゲームで明かされます(笑)。というのは冗談で、いわゆるパラサイトのような生物の種族であり、良心など微塵もなく、出会うものすべてを壊滅させる意図を持っており、集団として機能しているものですね。我々とはまったく違う目的意識を持っています。ゲームのデザイン上、クリエイティブ観点からとらえると、ゲームをプレイするのに予想できない展開にもっていくために登場する存在です。従来のFPSで出てくるような、伝統的な敵とは違うアプローチを可能にしてくれました。彼らによって柔軟性を与えられることになり、よりいろいろなことができるようになりました。従来のルールがなく、これができてこれができないというしがらみがない存在ですね。大変重宝していますよ(笑)。

―― ありがとうございました。


「RESISTANCE(レジスタンス) 2」
対応機種プレイステーション 3
ジャンルアクション・シューティング
発売予定日2008年11月13日
価格(税込)6980円

「RESISTANCE 〜報復の刻(とき)〜」
対応機種PSP
ジャンルアクション・シューティング
発売予定日2009年3月12日
価格(税込)UMD版4980円、ダウンロード版3800円
RESISTANCE is a registered trademark of Sony Computer Entertainment Inc.
Developed by Insomniac Games. (C)2008 Sony Computer Entertainment America Inc.
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Developed by Bend Game Studio. (C)Sony Computer Entertainment America Inc.


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