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任天堂の「ダウンロードカード」販売に小売店が不満を漏らす理由日々是遊戯

「意味が分からない」――。7月28日よりスタートした、ニンテンドー3DS用カードソフトのダウンロード販売ですが、一部小売店からは不満の声も。

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誰のための施策?

 7月28日よりスタートした、ニンテンドー3DSカードソフトのダウンロード販売ですが、一部のゲーム専門店からは「意味が分からない」「(ニンテンドープリペイドポイントカードのように)通常流通にしてほしい」といった声もあがっているようです。

店頭で購入する場合は「ダウンロードカード」を購入し、書かれた番号を入力することでダウンロードが可能

 大きな不満として挙げられているのが、取り扱い店舗がかなり限られている点。任天堂公式サイトの「『ダウンロードカード』取り扱い店舗一覧」にあるとおり、現状、ダウンロードカードの取り扱いは大手量販店やコンビニなどに限られており、ゲーム専門店などはここに含まれていません。

 これには理由があり、実はダウンロードカードを店頭で取り扱うためには、POSA(Point of Sales Activation)と呼ばれる認証・決済システムの導入が必要。すでにお店のPOS端末がPOSAに対応している場合は問題ありませんが、未対応の場合は新たにシステムをPOSAに対応させる必要があります。POSA対応ためのシステム開発費を考えると、初期コストは数百万単位。小規模なお店にとっては決して小さくない額です。

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 もちろん、POSAならではの利点もあります。4月27日の決算説明会資料でも触れられていたように、POSAはレジで販売が成立した時点ではじめて番号が有効化される仕組み。従来のプリペイドカードやパッケージソフトのように在庫を抱える必要がないため、品切れによる機会損失や、在庫リスクの問題など、これまで販売店が抱えていた多くの問題を解決することができます。

4月27日の決算説明会資料より。通常のダウンロード販売と異なり、小売店を間に挟んでいるのが特徴

 とは言え、ダウンロード販売が主流になれば当然、小売店にとって大きな痛手になるのは間違いないでしょう。もともと「ダウンロードカード販売」にはそれを防ぐための目的もあったはずですが、今のように対応状況に差があるのでは、逆に中小規模の小売店の首を絞める可能性もあります。

 今回取材に答えてくれたお店では、お客からの問い合わせは非常に多いものの、現状ダウンロードカードを取り扱う予定はないとのこと。まだスタートしたばかりということで、今後取り扱い店舗については順次増やしていくのかもしれませんが、本当に「小売店と共存できるダウンロード販売」を目指すのであれば、まだまだ取り組むべき課題は多いように感じられます。

結局、近所のセブンイレブンで購入
裏面のスクラッチをけずるとダウンロードコードが出てきます

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