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森内名人、必勝の「カツカレー定跡」で竜王奪還なるか なぜかカレーに注目が集まった竜王戦第5局、結果は……

今シリーズ、カツカレーを食べた対局は全て勝っている名人。

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 11月29日、名人と並んで将棋界の頂点と言われる「竜王」の称号をかけた戦い、第26期竜王戦七番勝負の第5局2日目が行われました(ニコニコ生放送)。これまで挑戦者の森内俊之名人が3勝1敗と、渡辺明竜王をカド番に追い込む展開。この1局に森内名人が勝てば、前人未到の竜王9連覇を成し遂げた渡辺竜王が失冠するとあって、将棋ファンから大きな注目を集めていました。

対局場となった富山県「宇奈月温泉・延楽」はADSL回線しか通っていないため現地からの映像は「昭和画質に」

森内名人の「カツカレー」に注目

 また、今回の竜王戦では対局者の「昼食」にもユニークなデータがあります。カレー好きで知られる森内名人は、これまで2日目の昼食に全てカレーを採用。そのうち「カツカレー」を選んだ第1、2、4局目を勝利し、「カレーライス」を選んだ第3局だけ敗北するという結果になっています。対局者の食事に注目する一部のファンからは必勝の「カツカレー定跡」と呼ぶ人もおり、森内名人が今回「カツカレー」を注文するのかどうかも見所となっていました。

解説は藤井猛九段、聞き手は藤田綾女流初段
2日目開始時点での形勢アンケートは全くの互角

 ちなみにニコニコ生放送の解説は、「てんてー」の愛称で親しまれる藤井猛九段。ニコ生の将棋放送では解説者の昼食を予想するアンケートも人気ですが、ほかの棋士がうなぎやそばといった昼食を選ぶことが多い中、藤井九段は前回出演時に「フランス料理のフルコース」という強烈な新手を披露。「終盤のファンタジスタ」の異名を持つ藤井九段ですが、昼食でのファンタジスタっぷりも多くのファンの記憶に焼きついていました。

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藤田画伯の誕生

 指し手の進行が落ち着いた午前中には、聞き手の藤田女流初段が「絵が下手」というエピソードからその腕前を披露してもらうことに。テレビで人気の株主優待棋士・桐谷広人さんが自転車に乗っている絵を描くことになったのですが、藤田女流初段は「自転車ってタイヤいくつでしたっけ?」など仰天の質問で視聴者を戦慄(せんりつ)させます。お察しの出来栄えに視聴者は爆笑。見事「藤田画伯」の称号をもらうことになり、急きょサイン付きで視聴者にプレゼントされることになりました。藤田さん、字はすごく上手いのに……。

画伯

注目の昼食は

 昼食休憩の時間となり、渡辺竜王の注文は「うな重」。気になる森内名人の注文は「カツカレー」ではなく「ビーフカレー」でした。ファンの間では「カツがなくて大丈夫なのか?」と不安の声があがりましたが、カレーに添えられたウインナーを見て「winnerとかかってるから名人が勝つ」といった新説も登場。形勢は難解なまま午後の対局再開を待つことになりました。

渡辺竜王は「うな重」を注文。森内名人も1日目に食べていました
今シリーズでの森内新手「ビーフカレー」は吉と出るか凶と出るか

 一方、フルコースが期待された解説陣のお昼は無難におそばでした。前回、フルコースを食べて解説再開時間に遅刻したことを受けての修正だったかもしれません。藤井九段が藤田女流初段に「1本どう?」とエビ天をすすめるお茶目な写真が公開されると、「右の子(藤井九段)かわいい」という定番のコメントが大量に流れていました。

解説陣の昼食はおそばをチョイス
右の子がかわいすぎて辛い

激戦を制したのは森内名人

徐々に森内名人優勢に

 午後になると対局もいよいよ佳境。渡辺竜王の切れ味鋭い攻めを「鉄板流」森内名人が真っ向から受け止めるという、両者の長所が最大限にぶつかりあう熱戦となりました。竜王優位かと見られた局面では「やはりカツ抜きは悪手だったか……」というコメントも出ましたが、攻めを耐え抜いた森内名人が反撃に転じると形勢は徐々に森内名人優勢に。135手で渡辺竜王の投了となり、森内名人が見事竜王位を奪還。森内名人の「カレー定跡」も、「カツは必勝、ウインナーでも代用可能」という結論でよさそうですね。

 9期に渡って竜王の座を守り続けた渡辺竜王がいよいよ投了か、という局面になるとコメントも「その瞬間を見守ろう」という神妙な雰囲気に。投了の瞬間には大熱戦を繰り広げた両者を称えるコメントで埋め尽くされていました。

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意地と意地がぶつかりあう大熱戦に惜しみない拍手が送られました

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