ドワンゴと日本将棋連盟は8月21日、プロ棋士と将棋ソフトが対戦する「第3回将棋電王戦」を2014年3月から4月にかけて開催すると発表した。第2回と同じく、5対5の団体戦形式で実施する。東京・六本木のニコファーレで開かれた記者発表会の模様はニコニコ生放送でタイムシフト視聴が可能。
「第3回将棋電王戦」では、新たな出場規定が設けられ、出場ソフトは主催者側が用意した統一のハードウェアを使用するルールとなった。またプロ棋士側には本番と同じソフトおよびハードで事前に練習対局ができる環境が用意される。このルール変更により、前回のGPS将棋のような数百台のクラスタ接続などは不可能となるが、「コンピュータプログラムの勝負に力点を置きたい」(ドワンゴ川上量生会長)との考えだった。
現時点で明かされた出場者は、屋敷伸之九段のみ。屋敷九段は、A級在籍(将棋界のトップ10人)かつタイトル獲得の最年少記録保持者で、会見では「強い相手と指してみたい。出場に迷いはなかった」とコメント。A級棋士の参戦に、「きたあああ」「よっしゃああ」とニコ生のコメントが盛り上がっていた。
プロ棋士側のほかのメンバーについては後日発表される予定だが、残念ながらタイトルホルダーの出場はないとのこと。また電王戦の参加者がタイトル挑戦者になった場合はその都度考慮するという。
出場する将棋ソフトについては、11月に「将棋電王トーナメント」を開催し、同トーナメントで選出する。優勝ソフトには「電王」の称号が与えられ、5位までのソフトが「第3回将棋電王戦」の出場権を獲得するほか、総額500万円の賞金が贈呈される。エントリー受け付けは8月21日から9月29日まで。ルール詳細はこちら(PDF)。
またこれとは別に、プロ棋士と将棋ソフトの史上初となるタッグトーナメント「電王戦タッグマッチ」を開催することも発表した(関連記事:昨日の敵は今日の友――「電王戦タッグマッチ」開催 電王戦の棋士&将棋ソフトが再び集結)。
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