ニュース

「夢は経産省のデータを居酒屋で見てもらうこと」――経産省、おしゃれかっこいいデータサイト「OPEN METI」公開

まんまとやられました。

advertisement

 なにこれ、ちょっとおしゃれ? 経済産業省が4月21日に公開したWebサイト「OPEN METI」がアーティスティックでかっこいい。しかも、サイトに音まで付いている。

 官庁の資料といえば、数字や文字がびっちり敷き詰められたイメージだったのに、一体どうしたのか。ちょっと経産省に行ってくる!


経済産業省が公開したWebサイト「OPEN METI」

 そんなわけで、経産省へ。経産省大臣官房広報室を訪ね、「OPEN METI」公開に至った背景と経産省が今考えていることを聞いてきた。

advertisement

おしゃれかっこいい「OPEN METI」が誕生したワケ

 「経産省のデータを居酒屋で見てもらえるようにしたい」――そう語るのは、経産省大臣官房広報室の担当者。

 サイトでは「貿易」をテーマに、日本と世界各国の経済の動きを可視化。経産省が約60年にわたって記録してきた3万ページ以上のデータをベースに制作されている。可視化にはインフォグラフィックが用いられ、開発者向けには「通商産業省年報・経済産業省年報」をOCR処理/形態素解析した「トレンドワードAPI」なども公開されている。

 夢は「居酒屋で見られるようなデータ」。居酒屋で日本のエネルギーや起業の話をしている若者たちを見て、思ったという。「難しく、小さな文字で書いていても、一部の人にしか読まれない。こういうエネルギーを持った若者に見てほしいデータがあるなら、そういうものを作らなければならない。居酒屋にぺらっと1枚置いて指を指しながら話ができるような、ソーシャルメディアで友人と共有したくなるような、そういうものが作りたかった」(経産省大臣官房広報室 担当者)。

経産省の本当の狙い

 実は、視覚的に分かりやすくデータを提供する取り組みは2013年8月ごろから水面下で動いていたという。今回の「OPEN METI」は比較的大きなプロジェクトだったが、その前身となるプロジェクトもいくつか進められていた。

 例えば、もともと文字が多くて読みづらかった「中小企業白書」を1枚の図にまとめるという企画(下記画像参照)もその1つだ。これは、広報室2人・各担当課の責任者2~3人・デザイナー1人からなるチーム規模で行われたという。

advertisement

このような「政府の支援策」を可視化した資料なども制作している

 「制作にあたり気を付けていることは、“経産省としてのメッセージ”をできるだけ消しデータのみを提示すること。世代や分野を超えてそれぞれの角度からデータを見てもらえるような資料を目指している」と担当者は話す。API公開についても同様の考えに基づき、「これらのAPIを使って何かを作ってください」という“押しつけ”ではなく、「震災などでデータが必要になったときにアクセスしやすいように」公開しているとのこと。

 現在、経産省は「データをフラットに分かりやすく提示すること」に力を入れており、「OPEN METI」はその一環のようだ。

 「経産省のデータを居酒屋で見る」というところまでは正直まだ時間が掛かりそうだが、普段、貿易にも政府のデータにも関心を持たない私が「OPEN METI」を発見し経産省の扉を叩いてしまったのには、まんまとやられた……といったところだろうか。

 なお、「OPEN METI」の第1弾「貿易」に続く第2弾以降のテーマはまだ未定とのこと。今回の取り組みに対し、ユーザーからは“新しい”と評価する声がある一方で“使いづらい”という意見もあり、担当者は「反応を見ながら、進めていきたい」と話している。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  2. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  4. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  5. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  6. 大谷翔平、インスタ最新投稿で活躍シーンのハイライト公開 一瞬映る“妻・真美子さんと母・加代子さんの笑顔満開ハイタッチ”に注目
  7. 「2度とライブ来るな」とファン激怒 星街すいせい、“コンサート演出の紙吹雪”が「3万円で売買されてる」 高値転売が物議
  8. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  9. 「とんだ裏切りwww」 整骨院が休業→店舗の張り紙を見たら…… “まさかの理由”にツッコミ殺到 「これは仕方ない」
  10. 高2のとき、留学先のクラスで出会った2人が結婚し…… 米国人夫から日本人妻への「最高すぎる」サプライズが70万再生 「いいね100回くらい押したい」