「キャンセルになったデザインが無断使用された」 ランサーズ、指摘受けて対応
「利用規約違反が疑われる、大変遺憾な行為」とランサーズは謝罪し、関係者と協議している。
クラウドソーシングサービス「ランサーズ」が、同サービスを利用したWebデザイン会社から、キャンセルとなったデザインがクライアントに無断利用されたとの指摘を受けて謝罪した。
このWebデザイン会社は同サービスを通じて仲介されたクライアントから受注し、Webデザインを提案したが、結局案件はキャンセルした。その後、提案したデザインが、クライアントに無断で使われていたのを見つけたという。ランサーズは「利用規約違反が疑われる、大変遺憾な行為」として、事実確認を行って対応する方針を明らかにしている。
ランサーズが指摘を受けてWebデザイン会社、クライアント(問題のデザインを納品した制作会社)、クライアントに制作を委託した委託企業に連絡を取ったところ、委託企業もこのデザインの使用停止を希望しており、クライアントに使用停止を要請していることが分かったという。今後はランサーズからクライアントに引き続き使用停止を要請し、直接会って協議するほか、関連法規や利用規約に基づく対応も行うとしている。
同社はこの件に限らず、利用規約違反が疑われるケースは関係者に連絡を取り、利用規約違反には強制退会・再入会禁止、損害賠償請求など規約に沿って対応していると述べている。また受注者が安心して仕事ができるようさらなる取り組みも検討し、近日中に方針を決定することも明らかにしている。
このほか、コンペで不採用になったデザインがランサーズのサイトで使われている、ランサーズのメールマガジンに不適切な案件があるといった指摘も寄せられており、同社は謝罪し対応策について説明している。
「本件に関わらず、多くの方よりランサーズにつきまして多くのご要望・アドバイスを頂戴しております。全てのご指摘に対しまして、目を通させていただいており、大変感謝をしております」と同社は述べ、指摘を真摯(しんし)に受け止めて改善に向けて対応するとしている。
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