イラストSNS「TINAMI」で、「LINEスタンプ用の絵を描いて欲しい」という依頼メッセージを複数のユーザーに対し1日100通以上送りつけていたスパム業者が、TINAMIの運営元に警告を受けるという騒動があった。TINAMI側にはユーザーから多数の苦情が寄せられていた。この業者は警告を受けた後、TINAMIに謝罪に訪れたという。
5月に「LINE Creators Market」が始まり個人・企業問わず誰でもスタンプに“参入”できるようになって以降、クラウドソーシングサービスなどではスタンプ制作依頼案件が増えている。それ自体は問題ないのだが、今回のTINAMIのようなケースのほか、格安料金で依頼されてクリエイターが不愉快な思いをする……というケースもあるようだ。Togetterには依頼を受けたことがある当事者たちの声がまとまっており、話題になっている。
複数アカウント使い分けてスパム行為
TINAMIでは、とある業者(1社)が5月ごろから1日100通以上、合計1000通以上、スタンプ制作依頼を送りつけていた。TINAMIのメッセージ機能は1日20通までの制限があり、この業者は複数のアカウントを使い分けていた。TINAMIによると、なかには依頼を何度も受け取ったユーザーがおり、こうした行為がスパムとみなされ通報が運営側に多数寄せられたため、問題が発覚した。この業者はこれまでにも「LINE Creators Market」でスタンプの販売実績がある。
TINAMIは公式Twitterアカウント「@tinami_info」で、業者に警告したこと、その後業者が「アポ無し」で謝罪に訪れたことを報告。「今回は、クリエイターのアプローチに問題があり、その手法によりTINAMIのユーザーさんが迷惑を被ったわけなので、それについては丁重に謝罪をもらい、そして今後の防止を約束してくれました」「勧誘手法については問題があり指摘をしましたが、実際のクリエイターとの仕事の仕方について問題があったわけではありません」としている。
「LINE Creators Market」は誰でもLINEスタンプを制作・販売できるプラットフォーム。6月の発表では、1カ月間のスタンプ販売総額は1億5000万円を突破。人気10位までの平均販売額は平均470万円となっており“スタンプ長者”が生まれている。企業による活用も広がっており、例えばクラウドソーシングサービスのランサーズは特設サイトで「3万円で最大40提案が集まる」とアピール。スタンプを制作できるクリエイターの需要は高まっているようだ。
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