「災害救助犬にも足を保護するブーツを履かせてほしい」の声に日本レスキュー協会が見解 履かせた際のリスクとは
犬の足元に無関心というわけではない。
8月20日未明に発生した広島市の土砂災害に出動した救助活動の中には、多くの災害救助犬の姿もありました。報道でも度々取り上げられていましたが、「災害救助犬にも足を保護するブーツを履かせてほしい」という声が上がっていたのをご存じでしょうか。日本レスキュー協会は8月31日、Facebookページでその見解を公開しました。
災害救助犬の出動時には専用のブーツを常に携行し、災害現場の状況によって履かせるかどうかの判断をしています。今回の災害でもハンドラーが携行していたそうです。通常、災害現場で危険物が多く存在する場合は、災害救助犬の投入を制限し、自らの安全を優先します。それは二次災害などを防ぐ意味もあります。
日本レスキュー協会によると、「犬は、足の裏(パッド)で多くの情報を収集していると言われています。その情報源を遮断してしまうと思わぬ事故を招くこともありブーツの使用に関しては十分に注意をしています」とのこと。現場にはぬかるんだ倒木や瓦礫があり、犬が足を滑らせることを考慮して履かせなかったようです。「決して災害救助犬の足元について無関心でブーツを履かせていない訳ではございません」と、あくまでも人間側の勝手な判断と断りを入れながらも理解を呼びかけていました。
また、国際的にはブーツの着用を義務化しているのではないかとの指摘についても、「調べた範囲では、国連の捜索救助諮問機関に評価機関として入る幾つかの災害救助犬団体でも義務化せず、ハンドラーの判断で履くか否かを判断しているようです」と回答しています。「履かせることがストレスになる」「長時間の使用で体温を上昇させてしまう」「怪我のリスクを高める」「爪による踏ん張りが効かなくなる」などの理由でブーツの義務化はされていないようです。
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