日本人の半数が自分の有給休暇日数を知らない？　有休消化率の低さいまだ変わらず仕事への満足度に影響か

　エクスペディア・ジャパンが毎年恒例で調査している有給休暇の国際比較結果が発表され、今年も日本人が働きすぎてしまっていることが分かりました。

　「有給休暇国際比較調査2015」によると、今年も有給消化率は60％と昨年同様韓国に次ぐワースト2位という結果に。数年前よりは上がってきてはいるものの、各国が80％を超えているためまだ改善できそうです。

　「有給休暇は何日間支給されますか？」という質問に対し、 53％の日本人が「知らない」と答えています。ワースト1位の韓国や3位のアメリカでも同じ傾向が見られることから、自身の有給支給日数にそもそも興味がないことも有給消化率が低い原因ではないかと見られています。

　また、「休みが不足していると感じますか？」という質問に対し日本人は、「感じている」と答えた人が39％と他国と比べると低くとどまっています。日本人はあまり休まず、今以上の休みをそれほど求めてもいないことが判明しています。どうやら日本人は他国と比較すると、休みを取ることへの意識が低いことが伺えます。

　調査ではさらに「有給休暇を取得するのに罪悪感を感じますか？」という質問もしており、18％の日本人が「はい」と回答。「罪悪感を感じる国」第1位となりました。その理由としては「人手不足だから」という回答が一番多く、自分が休むことによる仕事の停滞や、同僚への迷惑を懸念しているようだと解説しています。

　「あなたは休暇中にリラックスすることができますか？」という質問でも、「休暇を取ったとしても旅行中に仕事のことが頭から離れない」と回答した日本人が全体の13％と、こちらも昨年に引き続き最多となったとのこと。みんな仕事大好きですね……。

　ところが、「あなたは仕事に満足していますか？」という質問に「はい」と回答する日本人の割合は17％と、調査した世界26カ国の中で最下位となっています。

　有給休暇もあまり取らず、休みの時でも仕事のことを考えている日本人ですが、その一方で仕事に対しても満足感を得ている人も少ない……。調査では「休みを取ることへの意識の低さや、休みを取りづらい環境が、仕事への満足度に影響しているのかも」と推測しています。

　ちなみに、有給休暇の目的は圧倒的に「複数回に分けて短い旅行をする」で、「長期旅行をする」は15％にとどまったそうです。

　調査は26カ国、計9273人から、18歳以上の有職者男女を対象に、10月6日から22日に実施されました。