ちょっと不思議な相棒の物語　ロシアのサファリパークでトラとヤギがあたたかな友情を育む

　ロシアのウラジオストクにあるプリモスキー・サファリパークではちょっと不思議な友情が育まれています。アムール虎の“アムール”が、えさとして与えられたヤギ”ティムール”と仲良くなってしまったようなのです。それは昨年11月ごろのことでしたが、現在もその友情は続いているようで……。

　サファリパークが最近公開した動画ではヤギがトラの後を追いかけ、かなり至近距離に近づいていくなど見る側はハラハラしてしまいますが、トラはヤギを捕食するそぶりすら見せません。それどころか一緒にキャッキャとやんちゃに遊んでいるように見えますね。ほっこり。

　捕食する側と獲物という関係を越えて固い友情で結ばれた2匹の姿はロシア国内のみならず世界中で感動を呼び、現在ではついにアムールとティムールの専用Instagramも登場。仲むつまじい様子が発信されています。

　サファリパーク側もこの状況に驚いています。ティムールを檻に入れるまで、アムールはたくさんのヤギやウサギ、羊を捕食してきたとのこと。なぜティムールだけが特別だったのか……。なにか心が通じ合うものがあったのでしょうか。日本の絵本「あらしのよるに」を思い起こさせる不思議な実話です。2匹が育むあたたかい友情がこれからもずっと続いてほしいものですね。

（高城歩）