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スズキへの愛と胸のサイズは超大型「ばくおん!!」鈴乃木凜ちゃんの熱血人生あのキャラに花束を

荒ぶる金髪ツインテール。

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おりもとみまな「ばくおん!!」2巻表紙

 女の子と機械の組み合わせって、男の子にとって永遠のテーマだと思う。

 身近なメカメカしいものの代表、バイク。「ばくおん!!」は緻密なバイク描写と女の子の組み合わせで魅せてくれる、ハイテンションコメディです。

 作中には、バイクへのフェティシズムがあふれています。中でも突出しているのが、スズキのバイクが世界一! という、スズキ信者の鈴乃木凜ちゃん。

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 スーパーデンジャラスわがままボディで、胸のSのロゴとおしりははちきれんばかり。アニメではぶるんぶるん胸が揺れています。バイクに乗るとき、いつでもレーシングスーツを着込んでいる彼女。これがまた体のラインがくっきり出る。ムチムチです。大変けしからん。フルフェイスヘルメットから、ツインテールがはみ出しているのも素晴らしい。

 主人公の佐倉羽音より先にGSX400Sカタナとセットで、フィギュアが出ることも決まっています。

凜ちゃん。胸と尻とツインテールが、ものすごくフィギュア映えしています(Amazonの商品ページより)

スズキ大好き鈴乃木凜

 凜は、スズキの製品が大好き、いや、スズキ以外のものは目に入らない。愛というより偏愛に近い。スズキのバイクはなんでも絶賛です。

 これは、バイクあるあるの1つ。スズキはたまに、特殊でくせのあるデザインのバイクを出すことがあります。独自なものを作ろう、という精神から生まれたもので、例えばGSX400Xインパルスは「東京タワーと鳥居」をモチーフにデザインしている、という変わり種。

 このセンスにホレ込むかどうかが分かれ道。スズキの商品と考え方に魅了され、どこまでもスズキについていく人のことを、ネットでは「鈴菌に感染した」ということがあります。凜は、まさに鈴菌感染者どまんなか。

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 凜の愛は、ひたすらにまっすぐです。例えば彼女、スズキをもっとみんなに知ってもらうために、オリジナルロゴを作るシーンがあります。これがもう、幼子のように無邪気。

胸にはスズキGSX250S COBRA、部屋にはスズキのポスターに、鈴木修人形。ああ、楽しそう(7巻34ページ)

 なんの掛け値もない。あまりにも純真な彼女は、見ていて大変気持ちがいい。

ツンデレどころのさわぎじゃない

 彼女は、はっきりとしたツンデレです。というかツンデレをこじらせてやっかいなことになっている、不器用極まりない子。

 1巻でバイク部ツーリングに行くのが決まった時、凜は「私は行かないわよ!!」と反対します。実は凜、自分の意志でバイク部に入っていませんでした。まあ、誘いません。それを聞いて凜「なによクラスメイトのバイク乗りを誘わない気!?」と反論。で、誘うと「行かないわよ!!」どっちなんだ。

 彼女はものすごく友情に飢えています。九州にツーリングが決まった時、彼女は綿密に情報集めをし、プランを立てていました。楽しみだったんだね。しかし勢い余って仲間とケンカしてしまい、売り言葉に買い言葉で話題を蹴ってしまいました。自分で自分を制御できていない。

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なんというか、めんどくさかわいい。あとその名前は恥ずかしい(5巻132ページ)

 一方でデレたらデレたで気が大きくなるから大変。自意識過剰な発言で、周りを困らせます。

 一緒に組む側としては、さすがに毎回これでは面倒くさいのは、分かる。けれども凜ちゃん悪い子じゃないんだよ! ちょっと目立ちたがりやで、相手との距離感をうまくとることができないだけ。もっとうまく話す方法があるのにできていないのは、本人も分かってるんじゃないかな。

一生懸命な娘さん

 彼女はものすごく真面目な子です。大雑把な行動が多いのでそうは見えないけど、本質はかなり几帳面です。

 まずバイクの乗り方がしっかりしている。交通安全のお守りも山程持っています(よくこけるけど)。羽音たちが荒くれ者のバイク映画を見ていた時、暴走族の映画はバイクのイメージを落とす、と言ったこともあります(その後完全に影響受けちゃうけど)。乗るからにはきちんとしないといけない、という意識がものすごく高い。バイクを愛しているからこそ、整備はマメです。もちろんバイクを傷つけるようなことはしません。

 勉強もそこそこできます。平均70点以上。ピザ配達のバイトもこなします。作中ではガソリンを躊躇(ちゅうちょ)なく満タンにするお金持ちのように描かれていますが、ひょっとしてバイク維持費のためにバイトしているのでは。

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 北海道にツーリングにいったとき、凜はキタキツネに遭遇します。事故になるか、ひいてしまうか……。彼女はギリギリでブレーキを間に合わせました。キツネに対して怒鳴り散らします。「人なつこいのもいいかげんにしてよ!!」「エキノコックスが感染るでしょ!!!」本当にそう思ってるの?

彼女の本心(2巻129ページ)

 ところどころで、根がやさしく素直なのが、ポロッと出る。

 確かに凜はスズキに対して盲信的かもしれない。けれどもスズキを愛し、青春を捧げて笑顔になっている彼女、本当に輝いています。笑われることもあるけれど(仕方ない言動もとっているけど)、こんなピュアな顔で好きなものを謳歌していたら、それは幸せだよ。

 凜ちゃんの魅力は「スズキが好きすぎてクレイジー」なところです。そして「スズキに夢中でキラキラしている」ところです。

 何かを愛し続けられる人って、いずれみんなに愛されると思う。

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(C)おりもとみまな(ヤングチャンピオン烈)2012

たまごまご

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