コナミの「3Dゲームの壁際カメラ」に関する特許が失効 ゲームファンからはカメラワーク改善に期待する声も
「モンハン」ユーザーの不満がいずれ解消されるかも?
コナミが所有していた「プレーヤキャラクタの姿や視界の範囲をこのゲーム空間を区切る壁や床の存在にかかわらずモニタ上に表示する特許」が失効し、ゲームファンから「3Dゲームのカメラ挙動が劇的に改善されるかも」と期待する声があがっています。この特許は1996年5月15日に出願され、今年の5月15日に、ちょうど20年の有効期間を終えています。
この設計はもともと3Dゲーム(特に三人称視点のもの)で、壁際でも快適にキャラクターを動かせるようにするためのものでした。3Dゲームではしばしば、キャラクターが壁を背にした場合、カメラとキャラクターの間に壁が割り込んでしまい、肝心のキャラクターが見えなくなってしまいます。これを防ぐため、キャラクターが壁で隠れてしまうような場合には、壁を半透明にすることでキャラクターを見えるようにしよう、というのがこの特許の内容でした。
これ自体は便利なアイデアだったのですが、コナミが特許を持っている以上、これまで他社はこの仕組みを自由に使うことができませんでした。特に、この制約が元でカメラワークに難点が生じたとうわさされているのが、カプコンの「モンスターハンター」シリーズ。同作のカメラワークの問題点は、モンスターハンター大辞典 Wikiにて、有志によりまとめられています。
同シリーズでは壁際に追い詰められると、カメラアングルがハンターの側面や頭上から見たものに切り替わり、一瞬何が起こっているのか分からなくなるという問題を抱えていました。このため特許の事情を知るファンからは、「プレイヤーの背後からの視点を維持できないのはコナミの特許が原因では」とささやかれていました。
同作のカメラワークはシリーズを重ねるごとに改善がなされており、コナミの特許が視点の見づらさの原因のすべてとも言い切れません。とはいえ今回の失効により、コナミ以外のメーカーも、壁際でのカメラワークを分かりやすく処理できるようになりました。このことが直接、あらゆるゲームの改善につながるわけではありませんが、ゲーム開発の制約を緩和する出来事と言えるでしょう。
(沓澤真二)
関連記事
「ロード時間のイライラ」解消に大きな進展? ナムコが持っていた「ロード画面でミニゲーム」特許権がようやく消滅
今後はロード中にミニゲームで遊べるゲームが増えるかも!任天堂の次世代機「NX」のコントローラーとして出回った写真、巧妙なフェイクだった
YouTubeにネタばらし動画が投稿されました。バンナムの「カタログIPオープン化プロジェクト」が企画の受付を2年間延長 「塊魂」や「ミスタードリラー」など4タイトルも対象に
オリジナルのパックマンや、自由にしゃべるワルキューレで遊べるスペシャルコンテンツも公開。ちょっとアレなシーンが料理のレシピに早変わり!? ワンタップでゲーム画面をカモフラージュできるBLゲームが話題に
画期的すぎる。か、かわえええええ!! やる気が出ないポーズの顔文字「_(:з」∠)_」が中国で萌えキャラに擬人化
擬人化は日本の専売特許ではなかったのか……。タッチパネルの革命キタコレ! キーボードにもペンタブにもなる感圧マルチタッチ「Sensel Morph」
これめっちゃ未来感じますわ!!スマホゲームの操作が一気に快適に! スマホ向けジョイスティック「TactSlider」日本初上陸
使い慣れたコントローラ感覚でスマホゲームをプレイできます。なんかカオス:「艦これ」グッズに巨大シロクマ、そして屋内でも砂遊び! 秋のギフト・ショーを覗いてみた
「第76回 東京インターナショナル・ギフト・ショー 秋 2013」は見て楽しい、使って楽しい新製品がたくさん。萌え寺・了法寺の「お経の達人」、特許権侵害のために夏コミでの販売停止に
功徳(コンボ)をつなげることならず。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.