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“実質ゼロ円”やSIMロックに独禁法抵触のおそれ 公取委がスマホ販売の諸問題に関する見解を示す

意向を周知し、通信事業者への改善を求めています。

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 公正取引委員会が携帯電話市場での取引慣行について、関係事業者等への聞き取り調査を実施し、浮上した課題を検討。割賦契約やSIMロックなど、独占禁止法上問題となる可能性がある事例をまとめ、見解を発表した。以下に主要な事例を紹介する。

公正取引委員会の発表

 通信契約市場においては、キャリアが端末価格を通信料金から大幅に割り引く、いわゆる“実質ゼロ円”の販売手法を問題視し、見直しを求めている。この手法はユーザーが端末を選択する際、キャリアが販売する端末が、一般販売のSIMフリー端末よりも有利になるため、「競争政策の観点から見直されることが望ましい」と述べている。

“実質ゼロ円”の仕組みとその影響(画像は公正取引委員会の資料より)

 キャリアが販売した端末を自社回線のみで使用できるよう設定するSIMロックや、2年契約に伴い通信量を一定額値引く“2年縛り”についても、他キャリアやMVNOへの移行コストを増加させると指摘。通信事業者間の競争を阻害する要因との見解を示している。前者はユーザーが既に所有する端末を利用して、他の通信契約を結ぶことを妨げる。後者は契約を解除する場合、更新月以外では9500円かかり、高額な解除料をもとにユーザーを囲い込むことは望ましくないとしている。

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 端末の割賦契約販売において、キャリアが端末の総額を機種ごとに固定している点も問題視。これにより、販売代理店は自由な価格設定ができず、販売価格が拘束される。また、キャリアや端末メーカーが、中古端末の流通を制限することも問題としている。

キャリアが定めた端末価格により、販売代理店の価格設定が制限された例(画像は公正取引委員会の資料より)

 公正取引委員会は、独占禁止法違反の疑いがある具体的な事実に接した場合は調査を行い、違反が認められたときは厳正に対処すると述べている。

(沓澤真二)

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