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山下公園の「氷川丸」が重要文化財に指定 造船技術史上、唯一現存する戦前の大型貨客船
12月25日まで、記念の企画展を開催。
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戦前より唯一現存する大型貨客船「氷川丸」が、国の重要文化財に指定されました。所有する日本郵船が、公式サイトで発表しています。
1930年4月25日に竣工(しゅんこう)した氷川丸は、同年5月9日に就航し、横浜-シアトル間を運行。サービスの良さが評判を呼んでチャップリンら著名人も乗船し、シアトル市民からも「ハイカワマル」の愛称で親しまれていました。
しかし1941年、日米関係の悪化に伴い、シアトル航路は閉鎖されてしまいます。太平洋戦争が始まると、氷川丸は海軍に徴用されて病院船に。終戦後は復員兵の輸送任務などを経て、1953年に再び貨客船としてシアトル航路に復帰しました。
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1960年、船齢30年に達した氷川丸は、バンクーバーから神戸に帰港したのち、係留地・横浜への回航を最後に一線を退きました。山下公園(神奈川県横浜市中区)そばに係留され、現在は博物館船「日本郵船氷川丸」として公開されています。
日本郵船は重要文化財への指定を記念し、日本郵船歴史博物館で企画展「まるごと氷川丸展」を12月25日まで開催。客室のデザイン画や写真、関連手記などの資料を公開し、就航から86年間の軌跡をひもときます。
(沓澤真二)
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